ケアマネージャーのお仕事について解説します。ケアマネージャーにしかできないケアプランの作成のような業務から、コミュニケーションを必要とする仕事まで様々な仕事を担当する仕事です。詳しく見ていきましょう。
目次
ケアマネージャーとは?
ケアマネージャー(介護支援専門員)とは、介護を必要とする方が介護保険サービスを受けられるように、ケアプラン(サービス計画書)の作成やサービス事業者との調整を行う、介護保険に関するスペシャリストです。
ケアマネージャーになるためには、介護支援専門員実務研修受講試験に合格する必要があります。介護福祉士がステップアップのために資格を取得したり、看護師などの医療従事者が介護の専門知識を得るために取得したりするケースが多く見られます。
この記事では、ケアマネージャーのお仕事内容だけではなく、お給料や必要な資格、ケアマネージャーに向いている人などについて具体的に解説していきます。ケアマネージャーに興味がある方、ステップアップの先にケアマネージャーを考えている方はぜひ参考にしてみてください。
事業規模ごとの平均年収
事業規模 | 平均年収 |
10人〜99人 | 392万円 |
100〜999人 | 383万円 |
1,000人以上規模 | 377万円 |
10人以上規模平均は 385万円となっています。
※参考:ケアマネジャーの仕事 Career Garden
仕事内容
メインの業務はケアプランの作成です。ケアプランとは、介護をおこなう上で、どのような内容で実施するか介護サービスをまとめたスケジュール表のようなものです。
ケアプランは、ケアマネジャーにしか作成することができないため、重要な位置づけで見られています。ケアプランの作成には、目標の設定や課題分析、も必要になります。
介護サービス開始後は、定期的に要介護者の自宅を訪問し、健康状態のチェックやケアプランに沿ったサービスが実施されているかなどものモニタリングも行います。
また、ケアプラン作成時に設定した目標達成ができているか、サービスや対応の内容についての評価もします。
一日のお仕事
要介護認定業務
要介護者を訪問し、状況の確認したり、場合によっては更新申請の書類を代行して作成することもあります。市町村からの委託を受けて実施します。
給付管理業務
給付管理業務とは、支給限度額の確認と利用者負担額の計算業務のことです。また、サービス利用票や給付管理票を作成し、提出することも含まれます。
相談業務
要介護者からの相談に乗ることも重要な仕事です。日頃からコミュニケーションをとり、何か困ったことや相談ごとがあるときに話してもらえる関係性をもっておくことは大事なことです。
また、要介護者からだけではなく、そのご家族からご相談を受けることもあります。
ケアプラン作成
要介護者は、ケアマネージャーが作成したケアプランに沿ったサービスを受けることになります。ケアプランは、要介護者がどのような介護サービスを受ける必要があるのかに応じて作成されているため、介護だけでなくその人の生活の質が向上することも目的とされています。
介護保険を使用してサービスを受けることは、要介護または要支援の認定がされていれば可能です。それは在宅介護でも施設介護でも同様です。
ケアマネージャーになるには?
ケアマネジャー資格を取得するためには、「介護支援専門員実務研修受講試験」と呼ばれる試験を受けて合格しなければなりません。
年に1回実施され、都道府県ごとに実施内容が異なりますので、しっかり要項を確認しましょう。
必要な資格
それでは必要な資格とはなんでしょうか。せっかくケアマネージャーになりたくても、資格を取らなければ業務に就くことはできません。
国家資格等に基づく業務経験5年
- 国家資格を保有かつ、各資格の業務に年間従事した者
- 該当国家資格:医師,歯科医師,薬剤師,保健師,助産師,看護師,准看護師,理学療法士,作業療法士,社会福祉士,介護福祉士,視能訓練士,義肢装具士,歯科衛生士,言語聴覚士,あん摩マッサージ指圧師,はり師,きゅう師,柔道整復師,栄養士,管理栄養士,精神保健福祉士
※業務内容が営業や事務の場合は実務経験として認められません。
相談援助業務経験5年
- (a)生活相談員 (b)支援相談員 (c)相談支援専門員 (d)主任相談支援員
2018年以降、内容に変更がありました。詳細をしっかり確認してから受験するようにしましょう。
※引用 介護の資格net
持っていると良い資格
まずは介護職員初任者研修から始め、実務者研修、介護福祉士と資格のレベルを上げたら、次のステップとしてこの介護支援専門員を目指す人が多いです。
ケアマネージャーに向いている人
コミュニケーション能力が高い方
ケアマネージャーは介護を行うだけではなく、要介護者やその家族と信頼関係を築きながら、よりよいサービスの内容を考えていかなければなりません。
そのため、体力だけではなく、いろいろな人とコミュニケーションを取れることが重要になります。
また、相談ごとや悩みごとを聞くことも多い仕事になるので、人とかかわることが苦手ではなく、明るく物事を前向きに考えられると良いでしょう。
その際に、要介護者の話を聞き、相手の立場を考えられることも大事になってきます。
複数の業務を同時に進められる能力
ケアマネージャーのお仕事は実際に要介護者の介護サービスをする実務的なことだけにとどまらず、ケアプラン作成にはじまり、さまざまな書類を作成したり、管理することも多いです。
それが同じタイミングで起こることではないので、複数の業務を同時並行でこなし、優先順位をつけながら対応することが求められます。
そういった多岐にわたる仕事を素早くこなすことも大事です。
まとめ
ケアマネージャーのお仕事は、「介護支援専門員」という名の通り、専門的な知識やスキルが必要なお仕事です。ケアマネージャーにしかできないケアプランの作成のような業務から、コミュニケーションを必要とする仕事まで多岐にわたり、抱える業務の量も多いです。大変なことも多い反面、やりがいや自分自身の成長にもつながります。この記事を読んでケアマネージャーに興味を持った方はぜひ挑戦してみてください。
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