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貿易事務とは?
仕事の内容や、アピールできるスキルなどを解説します

2020年5月1日
 
人事,HR

  

貿易事務の仕事に興味はあるけれど、「自分のスキルやキャリアは通用するの?」「どんな仕事内容なの?」と思う方もいるでしょう。貿易事務とは、貿易に関わる事務全般のことです。この記事では、貿易事務の仕事内容や今もっているスキルの活かし方、貿易事務の仕事で得られるメリットなどを説明します。ぜひ貿易事務の求職活動の参考にしてください。

目次


貿易事務とは

 
貿易事務とは、貿易(輸出入)に関わる事務のことです。海外から製品を輸入する際や海外へ輸出する際には、さまざまな事務手続きが必要です。専門的な事務処理の知識や、海外とのやりとりがあるため、語学力が必要とされることも多いです。
 

事務職の中でも特に専門性の高い仕事

 
貿易事務は、一般的な事務職のイメージとは異なり、専門性の高い仕事です。輸出業務では、輸出通関書類の作成や通関の手配、輸入業務では、商品の納入管理、関税納付や消費税納付などを行います。また、輸出入に関する英文書類の作成や書類のチェックといった語学力が必要な仕事もあり、専門知識が問われるものばかりです。
 
社内の人に限らず、担当業務によっては社外関係者への連絡や調整などの業務も行う場合があるため、コミュニケーション能力も求められます。
 

主な就業先

 
貿易事務の主な就業先は、貿易に関わる企業や部署です。輸出や輸入に関わる企業では、欠かすことのできない存在であるため、業種や活躍できるフィールドは幅広くあります。商社やメーカー、国際物流・フォワーダー(貨物利用運送事業者)、船会社・物流業者などが代表的な就業先の業種です。
 

貿易事務の仕事内容について

 
貿易事務の仕事は大きく分けて「輸出業務」と「輸入業務」の2つがあります。それぞれの業務で行う仕事内容は後述しますが、両者ともEメール、担当業務によっては電話での関係者への連絡や調整などのやりとりが発生します。業務内容や業務の幅は企業によって異なるため、求められるスキルも変わります。
 
基本的には貿易の専門知識や語学のみならず、事務スキル、ビジネススキル、パソコンスキルが必要になります。社内外の関係者と接するため、柔軟なコミュニケーションや臨機応変な対応なども求められます。また、3つの国の間で貿易を行う「三国間貿易」は一般的な2国間の貿易とは異なり、輸出者と輸入者である2国間の仲介者となり、決済や事務手続きを行います。
 

輸出業務

 
輸出業務には、通関書類の作成や輸出通関手配、運送便の手配や倉庫の手配などの業務があります。輸出する際には、工場への出荷依頼や輸送用の飛行機や船の手配など、さまざまな場所への手配が必要です。
 

輸入業務

 
輸入業務には、輸入通関手配、商品の納入管理、関税納付や消費税納付などの業務があります。輸入業務の場合は、海外の輸出業者へ発注の手続きや国内へ持ち込むための輸入通関の手配、倉庫や輸送手段の手配、輸入した商品の納入管理といった一連の業務があります。また、輸入する際に発生する関税や消費税納付も輸入業務のひとつです。
 

そのほか、主な業務

 
そのほかにも、郵便物の発送や仕分け、備品管理などの一般的な事務作業を行う場合があります。企業や部署によって担当する範囲は異なります。
 

担当業務は就業先によって異なるため必ず確認する

 
貿易事務は、業種や企業の規模によって取引の内容や手順、担当業務が大きく異なります。大企業の場合は、業務が細分化されているため、商品の受注・発注業務のみを担当することもあります。
 
小規模企業の場合は、商品の受注と発注だけでなく、倉庫の手配や通関手続き、船積み手続き、代金の回収、クレーム処理など、取引に関わる多数の業務を担当することもあります。転職の際には仕事内容を事前に必ず確認しましょう。
 

 

貿易事務に活かせるスキルやキャリア

 
ここでは、貿易事務に活かせるスキルやキャリアについて説明します。
 

語学力

 
貿易事務の仕事の中で、語学力はもっとも重要なスキルです。主に英語が使われるため、輸出入に関する英文書類の作成やチェックができるレベルの英語力と、担当部署によっては英会話のスキルも必要になります。英語だけでなく複数の言語に詳しいと、有利にはたらくケースがあるでしょう。英語のほか、中国語や韓国語、スペイン語、フランス語など、語学力に自信がある場合は、積極的にアピールするとよいでしょう。
 

事務処理能力

 
貿易事務では、専門知識や語学力も重要ですが、事務処理能力も同じように大切です。社会人としての一般常識やビジネスマナーは最低限押さえておきましょう。
 
基本的なExcelやWordなどのOAスキルや資料作成のスキル、メーカーや商社での受発注が含まれる営業事務経験などがあると、貿易事務の仕事にもすぐに活かせるでしょう。
 

コミュニケーション能力

 
社内や関連部署との連絡や連携や、クライアントへの連絡や調整などを行う上でコミュニケーション能力も必須です。貿易事務では、海外とのやりとりが多くあるため、文化や習慣の違いなどで意思疎通がうまくできないと、誤解や行き違いなどが発生してしまいます。トラブルなく業務をこなすためには、臨機応変に対処できる高いコミュニケーション能力が必要です。
 

これまでの貿易事務経験(専門的知識)

 
貿易事務では、一般的な事務処理の内容に加えて、貿易に関する専門的な知識が必要です。そのため、貿易事務の経験者は、未経験者と比べて採用されやすい傾向にあります。たとえば、同じ語学力でも、貿易に関する専門用語を知っているか、事務処理能力でも、輸出入のための書類を処理できるかによって、採用には有利になるでしょう。
 
国内取引ではなく、海外との取引だからこその苦労や難しさなどを踏まえたうえで、自らの経験を具体的にアピールするとよいでしょう。
 

ただし、未経験でもアピールが大事

貿易事務が未経験であっても、貿易実務に活かせるスキルをアピールすることが大切です。たとえば、語学力や事務処理能力の速さ、営業事務の経験があること、複数の取引先とコミュニケーションを取りながら業務を行っていたこと、保有資格などです。英語に関しては、TOEICやTOEFLの点数を示し、海外留学の経験がある場合は、それも伝えましょう。貿易事務が未経験であっても、貿易実務検定の取得を目指すなど、貿易取引の知識を深め、意欲が高いことを積極的にアピールしましょう。
 
また、一度貿易事務の経験者となっておけば、復職もしやすくなります。


 

貿易事務の仕事をすることで得られるやりがいやメリット

 
ここでは、貿易事務の仕事で得られるやりがいやメリットを解説します。
 

さまざまな国の人や文化と関われる

 
仕事を通してリアルな海外の文化や情勢に触れることで、新しい発見をする機会も多くあります。国の情勢や原油価格、為替の動向などにも目を向けることで視野も広がるでしょう。また、ネイティブの人とのやり取りによって、語学力のレベルアップもできます。
 

「通関士」の資格が取りやすくなる

 
貿易事務の経験を積むことで、貿易や輸出入に関する知識も身につくため、「通関士」の資格が取りやすくなります。実務をこなしながら、資格取得を考えている方にとってはメリットになるといえるでしょう。
 
通関士は、税関に輸出入の手続きや申告を行う貿易のスペシャリストです。貿易関連で唯一の国家資格でもあるため、後のキャリアアップにも活かすことができるでしょう。
 

派遣で働く場合には研修制度が充実

 
貿易事務を派遣社員として仕事にする場合は、一般事務の仕事と比べて研修制度が充実していることが多いです。基本的なビジネスマナー研修やOA研修に加え、貿易実務の研修やTOEICの受験サポートを実施している派遣会社もあります。研修内容やサポートの範囲は派遣会社によって異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
 

輸出入の専門知識が身につくため今後の転職などにも役立つ

 
貿易事務としての経験を積んで、輸出入の専門知識を身につけておけば、出産や育児、介護などで、長期間仕事から離れることになっても復職しやすいでしょう。同じ業界でのキャリアアップはもちろん、事務処理能力や語学力は異業種への転職にも活かせるスキルです。貿易事務は、さまざまな企業と関わる仕事のため、協調性や柔軟性を自然と身につけることができるのもメリットです。


まとめ         

 
貿易事務の仕事内容や活かせるスキル、メリットについて解説しました。貿易事務は専門知識や語学力が必要など、比較的ハードルの高い仕事といえます。未経験の場合、スキルや培ってきたキャリアをアピールすることが大切です。貿易事務の仕事を探すならJOBNETを活用しませんか?
 
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