英語のスキルを活かしたいと思っている方におすすめなのが「英文事務」のお仕事です。本記事では、英文事務を目指すべきか検討する上で、知っておくべき情報について網羅的に解説します。本記事を参考に、ぜひ英文事務の求人にチャレンジしてください。
英文事務の仕事内容とは
英文事務とは、英語を用いた事務全般を指します。その業務はアシスタントから専門性の高いものまで、非常に多岐にわたります。たとえば以下の3つがあります。
・海外の会社との電話・メール対応
・英文の資料作成
・翻訳・通訳業務
以下で、それぞれの業務について詳しく紹介します。
海外の会社との電話・メール対応
業務の一つに、海外の会社との電話対応やメール対応があります。海外企業とのやりとりを全て英語でおこないます。外資系企業や海外事業部の事務としてサポート業務を任されることも多く、経験を積めば海外企業とのアポイントメントを取ることもあります。
場合によっては外国人からのクレーム対応も英語でおこなうことになるので、英語で丁寧な対応ができるだけのコミュニケーションスキルが必要です。
英文の資料作成
会議資料、プレゼン資料の作成や社内資料の翻訳業務(日本語で書かれた社内資料を海外の支社に向けて英語に翻訳するなど)もあります。
ビジネスで扱う書類を作成するので、スペルや文法のミスがないように細心の注意を払わなくてはいけません。
特に貿易関係では、輸出や輸入に関するさまざまな書類を作成します。具体的には、海外企業に自社製品を輸出する際の見積書や納品書、通関関係の書類、輸入する際の商品の仕様書や輸送手配の書類などです。
翻訳・通訳業務
英文事務は、翻訳・通訳業務にも携わります。契約書やマニュアル、会議資料など企業の経済活動に必要な書類を翻訳したり、海外企業との会議やプレゼンなどのビジネスの場で通訳したりします。翻訳は時間をかけることで、より適切で分かりやすい表現になります。元の原稿の内容について自分で詳細に調べることも必要です。
通訳は全体として話の筋が伝わるように訳すことが求められます。話し手が強調している部分はそれが伝わるように通訳する、などその場のニュアンスを汲み取って訳すとよいでしょう。
英文事務の時給・年収は?
英文事務の平均時給は、未経験の場合は1,605円、経験必須の場合は1,650円です。(※)
また、平均年収は316.9万円です。(※)
分布としては以下のようになっています。
・300万円未満:全体の40%
・300万円以上400万円未満:全体の34%
・400万円以上500万円未満:全体の16%
・500万円以上:全体の10%
※出典
よく解る!英文事務【職種図鑑】 はたらこねっと
英文事務アシスタント/翻訳/通訳の仕事内容とは? DODA職種図鑑
英文事務になるのに役立つスキル・資格とは
英文事務になるために特別な資格は必要ありませんが、TOEICやTOEFL、英語検定などで高得点をもっていると就業に有利です。仕事で英語を使っていきたい、上達していきたいという気持ちが必要です。
以下で、英文事務になるのに役立つ代表的なスキルを3つ解説します。
目安としてTOEIC600以上の英語力
目安としてTOEIC600以上もしくは英検2級以上の英語力があると、英語での読み書きが抵抗なくできるでしょう。
英文事務は業務を英語でおこないますから、専門性の高い英文の読み書きが自由にできると、業務をスムーズにこなせます。
ただし、求められる英語のスキルは会社によって異なるので注意が必要です。ビジネスの場での英語使用経験やTOEIC700以上を要求してする会社もあります。
一般的事務としてのスキル
一般事務に英語力が必要なのが英文事務です。事務職のひとつなので、基本的な事務のスキルは必須です。電話対応、メール対応はもちろんのこと、資料作成やデータ入力にはWordやExcelを使います。タッチタイピングもできるようにしておきましょう。
海外での留学経験
英文事務の求人に応募するとき、海外での留学経験はアピールのひとつになります。
実際に現地の英語に触れているため話す力や書く力があるのではないか、と企業から期待されるためです。
しかし、ビジネスではない、留学経験があるだけで採用につながるわけではありません。自分の英語力が仕事でつかえるレベルであることを面接官にきちんと伝えましょう。
英文事務の良い点は?
英文事務の良い点や、やりがいを3点解説します。
英語が好きな方なら、スキルを活かせる
英文事務のやりがいとして第一にあげられることは、自分の英語のスキルを仕事に活かせることです。英語に対する抵抗がある人もいるので、英文をきちんと理解できると、社内で頼りになる存在となっていくでしょう。
自分の英語力を活用して企業が成長していく姿を目の当たりにすれば、国際社会で活躍している実感もわくはずです。
また、外国の方と業務を通して意思疎通を図ることができるのも英文事務の魅力です。
ビジネス英語の上達が見込める
英文事務に就いていると、日々の業務の中で英語に触れることになるので、ビジネス英語の上達が見込めます。
英文事務では、文書などで知らない単語や表現に出会う場面もあり、それらを学習することで自分の英語力にさらなる磨きをかけられます。
また、話す能力においても同様です。この仕事のおかげで、正しい英語表現を取得した方や外国の方とためらうことなく話せるようになった方もいます。
専門性が高いため、時給の高い案件が多い
英文事務は専門性が高い職業のため、時給の高い案件が多いです。
先ほど紹介したとおり、英文事務の平均時給は1,600円を超えています。これは一般事務職と比べても200円〜400円ほど高いものとなっています。
1時間あたり200円違うだけでも、1日8時間労働として1ヶ月で20日働いた場合、月に32,000円もの差が生まれます。
せっかく緊張感をもって働くのですから、できるだけ高い給料をいただきたいものです。そのような意味で、英文事務は条件のよい職種といえます。
英文事務の大変な点は?
英文事務には大変な点もありますので、以下で2点解説します。
業界によっては専門的な英単語を覚える必要がある
英文事務では、業界によっては専門的な英単語を覚えていく必要があります。
自分が精通していない分野にあたったとき、どの辞書にも文章に合致する意味が載っていないことや、その分野のベースとなる知識がないために辞書の意味が理解できないこともあります。
また、担当する分野が変わればはじめからから単語を覚え直さなくてはならないので、そこを大変だと感じる方も多いです。
時差のために残業が発生する場合もある
英文事務は海外企業とメールなどを送り合うことも多いので、時差のために仕事時間がずれ残業が発生する場合もあります。
日本時間だと夜遅くでも、海外では昼間であったりして電話がかかってくることや、日本が休日でも海外では平日で、海外企業からのメール対応に追われることなどもあります。
あらかじめシフトを決めていても残業が発生するケースがあり、休日出勤などをつらいと感じる方もいます。
英文事務は未経験からでも挑戦できる
英文事務は英語や事務のスキルが求められることも多く、専門性が高そうですが、実は英文事務の未経験でも目指せます。
英語能力がどの程度必要なのかは会社によって異なるので、英語を上達させたい方や英語が好きな方であれば、まずはさまざまな求人を見ることをおすすめします。
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