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保険事務の仕事とは?
生保・損保の違いや必要なスキルをご紹介

2023年4月26日
 
保険事務

保険事務とは、生命保険事務あるいは損害保険事務に関する、幅広い業務を担当します。しかし、具体的な仕事内容がわからないと感じている方も多いのではないでしょうか。この記事では、保険事務の仕事について、生保と損保の違いや具体的な仕事内容、一日の流れもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次


保険事務とは


保険事務の仕事には、保険会社や保険の販売代理店にて、顧客対応や給付金の手続きなどがあります。契約に関する書類作成、保険料の領収や入金処理など幅広い業務があり、営業職やほかの社員をサポートしています。縁の下の力持ちとして、保険事務は重要な仕事です。

 

生保・損保の違いは?

保険には、生命保険(生保)と損害保険(損保)があります。保険内容や契約期間などに違いはありますが、どちらも人々の生活に重要な役割があります。それぞれの特徴をご紹介します。
 
・生命保険(生保)
人に対する保険。死亡や入院などの際に、事前に約束した金額を給付する定額給付の保険。保険料の支払いが30年以上など長期に渡ることもある。
 
・損害保険(損保)
物に対する保険。事故や災害による損害分のみを保証する実損てん補の保険。契約内容によって、1〜2年ごとに更新するものや、旅行時だけの一時的なものなどがある。
 

保険事務の仕事内容とは?


ここでは、保険事務の仕事内容を生保事務と損保事務に分けて説明します。

 

生保事務の仕事内容

生保事務の仕事内容は、部署によって業務内容が異なるので、主な業務を説明します。
 
・生命保険の新規契約
・契約内容の変更
・保険金請求に関する書類送付
・保険金支払額の算出と支払
・データ入力やファイリング、書類の発送や受付
 
新規契約に関する部署であれば、申込者の書類チェック、契約保全の部署であれば、住所変更に関する処理というように、所属部署によって担当業務が異なります。ほかにも、保険金支払審査の部署や保険料決定に関する部署など、さまざまな部署があります。
 
いずれの部署であっても、正確な作業が求められます。大手の生命保険会社は加入者も多く、作業量も多くなるため、スピードも重要になります。また、事務職であっても保険募集人の資格取得を求められることが多いです。
 

損保事務の仕事内容

損害保険の会社本社に勤務する場合、仕事内容は営業部門と損害調査部門で異なります。営業部門では、次の仕事があります。
 
・申込書などの書類チェック
・契約者や代理店などからの問い合わせチェック
・自賠責保険の契約に伴う手続き
・データ入力やファイリング、書類の発送や受付など
 
また、損害調査部門では次の事務処理を行います。
 
・事故受付
・修理工場や、自動車保険であればレンタカー業者への連絡
・事故の相手先などからの問い合わせ対応
・保険金請求に関する書類送付
・保険金請求書、診断書の確認と医療機関への照合
・保険金支払額の算出と支払など
 
代理店に勤務する場合は、保険の書類作成や計上、電話を含む来客応対や事故受付など、幅広く担当します。生保事務と同様で作業の正確性やスピード感が大事です。
 

保険事務の一日の流れ


保険事務の仕事の一日の流れをご紹介します。保険会社の勤務時間は、おおむね9時から17時までで、休憩時間が60分、ときには、時間外労働を行う場合もあります。これから保険事務を目指す方は、以下を参考に一日の流れをイメージしてみてください。

 

生保事務の一日

生命保険の事務員は、問い合わせがあった場合は、そちらの対応を優先しつつ、事務作業も行います。大手生命保険会社の営業所で働く、生保事務の一日の流れをご紹介します。
 

出社

出社後は、まずメールなどで問い合わせや連絡事項を確認します。急な案件はすぐに対応します。
 

朝礼

朝礼は部署ごとに行い、本日の業務確認をします。
 

午前の業務

新規契約の申し込みに関する書類に、記入漏れなどの不備がないかを念入りに確認します。契約内容の変更についても、同じように確認します。
 

お昼休み

ランチに出かけたり、オフィス内で同僚とコミュニケーションを取ったりしてリフレッシュします。
 

午後

保険金の支払い業務では、保険料支払金額の試算を行います。電話などで問い合わせがあった場合は、そちらにも対応します。
 

夕方

営業社員が帰社すると、見積書の作成を依頼されることが多いです。書類などのファイリングも行います。
 

退勤

メールや電話での問い合わせ対応は、17時の終業時刻ギリギリまで行います。退勤後は、友人と出かけたり、習い事に通ったりなど、自分のプライベートな時間を楽しみます。
 

損保事務の一日

損害保険の事務員は、問い合わせがあった場合はすぐに対応する必要があるため、スピードと正確な作業が求められます。また、事務作業も同時に行います。損害保険を扱う代理店で働く、損保事務の一日をご紹介します。
 

出社

出社してすぐに、営業担当者と朝一番の打ち合わせをします。
 

午前の業務

メールのチェックは、急な対応が必要な案件がないかを確認してから、順に返信します。また、電話での問い合わせ対応や来客対応は、随時行います。
 

ミーティング

部署のメンバー全員でのミーティングは、仕事状況や進捗状況を報告します。
 

お昼休み

ランチへ出かけたり、同僚と会話を楽しんだりしてリフレッシュします。
 

午後の業務

保険加入書類の確認や保険料の試算を行います。お客様から契約変更の相談の電話があった場合は、保険内容の照会や新しい保険商品の提案、保険プランの作成までを行います。
 

夕方

事故に遭われたお客様から問い合わせがあった場合は、営業担当に連絡をして、保険会社へ連絡する準備を手伝います。また、営業社員が外回りから帰社してからは、見積書の作成を依頼されることが多いです。
 

退勤

メール対応は退勤ぎりぎりまで行い、書類のファイリングもしっかりしてから17時に退勤します。退勤後は、友人と出かけたり、習い事に通ったりなど、自分のプライベートな時間を楽しみます。
 

保険事務の仕事のやりがい


保険事務の仕事内容についてご紹介しました。それでは、保険事務の仕事のやりがいや魅力はどんなところにあるのでしょうか。詳しくご紹介します。

 

知識も資格も得ることができる

専門用語や商品知識、事務のやり方など、学ぶことが多く、最初は勉強と仕事に追われる毎日になるでしょう。ですが、働きながら学び、保険の知識を深め、そして資格を取得することができる環境はスキルアップを実感します。
 

給与面・福利厚生が充実していることが多い

保険事務は、ほかの事務と比べて、給与が高く福利厚生が充実している会社が多いことが特徴です。保険会社は総じて給与水準が高く安定している企業が多く、転職先としても人気があります。給与面から保険業界を目指す人も少なくありません。また、保険業界は年々成長していることから、将来性を感じる業界でもあります。
 

保険事務の仕事で大変なこと


どんなにやりがいがある仕事でも、大変なことは必ずあります。保険事務の仕事をするうえで大変な点についてご紹介します。

 

常に勉強し続ける必要がある

保険を扱うため、専門用語や変化していく商品知識などを常に学んでいく必要があります。保険事務を始めるには、まず研修を受け、保険に関する専門用語や専門知識を学ばなくてはなりません。こうした勉強をおこたると、保険商品についてよく理解ができずに、仕事に支障をきたしてしまいます。
 
また、保険商品は数年おきに見直しがあり、新しい商品に切り替わります。保険商品の特徴や違いについても、常にアップデートしていく必要があります。
 

突発的に忙しくなる可能性がある

部署にもよりますが、災害時などに突発的な対応を求められることがあります。災害直後は、多くの問い合わせが発生し、スピーディな対応が求められます。同じ部署の社員の外出が増え、その人たちのサポートやイレギュラーな業務が発生することもあります。
 
こうなると残業が続き、休みが取りにくいこともあります。お客様に寄り添いながら、仕事を続けられるタフな精神力と体力が求められます。
 

クレーム対応が必要な場合がある

就業先や部署によりますが、顧客からのクレーム対応が必要な場合もあります。保険会社に問い合わせる人は、契約内容に不安・不満を感じていたり、事故や災害に遭う、身近な人を亡くすなど、困難な状況に置かれていたりします。そのため、不安定なお客様の心に寄り添いながら、どんな場合も感情的になることなく、冷静な対応をすることが求められます。
 

保険事務の平均年収

 
保険事務の平均年収は396万円です。生命保険事務も損害保険事務も担当する業務内容よって給与は異なります。たとえば、保険金の支払査定業務などは、お客様からのご請求に対して、迅速かつ確実に支払いの可否を判断する必要があるため、幅広い商品知識とより専門性が求められることから、給与も高額になる傾向にあります。
 
※参考:日本での保険事務の給与 Indeed(2023年3月時点)
 

保険事務の仕事を始めるために


保険事務の仕事を始めるには、どんなスキルが必要なのでしょうか。保険事務の仕事を始めるときに役立つ資格やスキルについてご紹介します。

 

資格はなくても大丈夫

保険事務に必要な資格はありませんが、業務で役立つ資格を持っていると、採用時にプラスになる場合があります。しかし、一般的には入社後に会社の研修や指導を受けて受験するため、焦る必要はないでしょう。
 
入社後に必要となる資格は、生保事務の場合は「生命保険一般課程試験」、損保事務の場合は「損害保険募集人一般試験」や損保一般試験」などがあります。
 

求められるスキル

さまざまな商品を扱う保険会社では、書類の作成は、ほぼすべてがパソコンで行われます。WordやExcelなどのパソコンスキルを持っていれば、保険事務の仕事を始めたときも、スムーズに仕事を始められるでしょう。
 
また、さまざまな事情を抱えた幅広い年代の人と関わるため、コミュニケーション力も必須です。担当者として信頼してもらうために、ビジネスマナーもしっかりと身につけておくことをおすすめします。
 

未経験から始めるには

保険事務は、資格が必要な場合もありますが、未経験から始められる仕事も多くあります。未経験から始める場合は、保険会社の手厚い教育プログラムが組まれていますので、入社後に研修や資格の取得など、専門知識を習得する必要があります。
 
保険事務以外の事務職の経験がある場合は、前職で培ったパソコンスキルやコミュニケーション力などを活かすことが可能です。  
 

まとめ


保険事務は、やりがいや将来性からも人気の仕事です。保険に関する資格を持っているとプラスになりますが、未経験から始められる仕事もあります。仕事をとおして、知識を増やし経験を積むことで、より専門性の高い職種にキャリアアップすることも可能です。

 
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