2020年1月30日
派遣社員でも一定の条件を満たせば、有給休暇を取ることができます。でも、なかには何となく言い出しづらいといった、有給休暇の取りづらさを感じている人もいるのでは?そこで今回は、派遣で働く女性400人を対象に「有給休暇の取得状況と使い方」について調査しました。
目次
派遣社員の8割超は有給休暇を取得
有給休暇の取得状況について聞いたところ、「取得できている」(66.8%)、「どちらかといえば取得できている」(19.3%)を合わせると、全体の8割超が「取得できている」と回答しています。
また、「昨年の有給休暇の付与日数と消化日数」については、全体平均では「10日付与、7日消化」でしたが、消化日数については、年代が上がるにつれ調整スキルも上がるためか、取得している人が多くなるようです。有給休暇が取得できない理由について多かった回答は次の3つでした。
【有給休暇が取得できない理由】
・言い出しにくい雰囲気・取りづらい雰囲気がある
・忙しくて休めない
・業務を引き継げる人がいない
正社員そのものが有給休暇をあまり取得しない職場の場合は、言い出しにくいケースや、専門性が高い業務の場合、引き継げる人がいないため、思うように取得できないケースもありました。
有給休暇を取得できないのはなぜ?
・周囲の正社員が、あまり休まない(38歳/事務)
・忙しくて、言い出しづらい(29歳/事務)
・休むと業務がたまってしまう(39歳/事務)
・業務を引き継げる人がいないため、休みづらい(25歳/事務)
・1人でしている仕事なので交替がきかない(35歳/事務)
有給休暇の過ごし方は、約6割が「旅行に行く」
それでは、有給休暇をどんな時、どんなことに使っているのでしょうか。
週末や祝日の過ごし方としては、「のんびりと家や近所で過ごす」(80.0%)、「買い物をする」(56.3%)、「友人と会う」(36.5%)という結果となりました。一週間の疲れを取るために使ったり、近場でリフレッシュできる買い物や友人と会うことに時間を費やしたりするケースが多いようです。
有給休暇の過ごし方としては、「旅行に行く」(57.0%)がトップで、6割近くにのぼっています。続いて回答率が高かったのは、「のんびりと家や近所で過ごす」(31.5%)、「買い物をする」(20.8%)、「友人と会う」(20.3%)で、いつもの休日の過ごし方と大きく違いはないようです。
年代別回答
全体平均 | 20代 | 30代 | 40代 | |
旅行に行く | 57.00% | 66.00% | 54.00% | 54.00% |
のんびりと家や近所で過ごす | 31.50% | 29.00% | 27.30% | 37.30% |
買い物をする | 20.80% | 19.00% | 20.00% | 22.70% |
友人と会う | 20.30% | 17.00% | 20.00% | 22.70% |
20代は「旅行に行く」(66.0%)の回答率が他の年代よりも1割近く高く、有給休暇には旅行に行くことが多いようです。逆に、40代は、「のんびりと家や近所で過ごす」(37.3%)という傾向が他の年代より高いことがわかりました。30代については、「運動をする」(5.3%)が、他の年代に比べて回答率が高くなっています。
世代によっても違う?みんなの有給休暇の過ごし方
有給休暇の過ごし方は、どの年代でも「旅行に行く」ことが多いようですが、年代別にみると、 20代では旅行やライブ、結婚式に参加するなど何か特別な予定がある時に、 30~ 40代では家族や自分の趣味のために使うケースが多いようです。
普段の休みとどう違う? 有給休暇の使い方
・病院や美容院は平日の方が空いているので有給休暇で行くことが多い(28歳/事務)
・ライブや、コンサートなどで平日に休みを取りたい時に使う(25歳/経理事務)
・資格の勉強や、美術館に行くなど、自分を高めることに使う(39歳/事務)
・有給休暇は、ライブの時にしか使わない。遠征もするので(35歳/事務)
・契約終了時に消化するので、転職活動に使う(33歳/事務)
・普段の休みは、用事がない限り休息する。有給休暇は子供の行事などやむを得ない理由で休むことが多い(35歳/事務)
・土日は家でゆっくり過ごし、有給休暇は美術鑑賞や買い物などで外出することが多い(45歳/事務)
・普段の休みは主婦業で終わってしまうので、有給休暇は大型連休にして旅行に使う(43歳/電話業務)
まとめ
働き方改革により有給休暇の取得が義務に
今回の調査では、有給休暇は、旅行や趣味などの好きなことや、家族と過ごすための時間に使ったり、銀行や役所、医者など、平日にしかできない用事に使ったり、特別なことに使うケースが多いことがわかりました。一方、「言い出しにくい雰囲気・取りづらい雰囲気がある」「忙しくて休めない」「業務を引き継げる人がいない」という声も。
働き方改革の法改正により、派遣社員も2019年4月1日より有給休暇の1年あたり5日の取得が義務付けられています。派遣社員も、職場の雰囲気に遠慮することはありませんが、安心して休暇を過ごすためにも、円滑な引き継ぎ体制をつくるように働きかけていくことが大切です。また、自分だけでは解決できない場合などは、気軽に派遣会社の営業担当者に相談してみましょう。
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<調査概要>
調査タイトル:派遣社員についてのアンケート
調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2019年7月23日〜7月29日
調査対象:派遣社員として働く全国の20~49歳女性
有効回答:400サンプル