在宅時間が増えた昨今は、同じ姿勢や運動不足が続き、体の不調を感じている方が少なくありません。短時間でも体を動かすことで、小さな不調は改善できる場合があります。この記事では、座ったままや寝たままなど、空いた時間を使ってできるストレッチをご紹介します。おすすめグッズや注意点も解説するため、ぜひ参考にしてください。
目次
ながらストレッチとは
ながらストレッチは、日常の動作や行動のなかで行うストレッチのことをいいます。そのため、運動のためにまとまった時間を特別に設ける必要がありません。ストレッチは続けるほど効果的とされています。ながらストレッチは生活動作と結びつくため、忙しい日々でも継続しやすいことがメリットです。
ながらストレッチの必要性
デスクワークのように同じ姿勢が続くと、全身の筋肉が緊張がしていきます。筋肉がこわばると血行不良を起こしたり、体のさまざまなところに痛みが生じたりして、小さな不調の原因につながります。ここでは、筋肉の緊張が原因となる不調について解説します。
肩こり
肩こりの大きな原因は、筋肉の血行不良と筋力低下です。同じ姿勢が続くと、筋肉は緊張してこわばっていきます。こわばった筋肉では血流が阻害され、筋肉が凝り固まります。運動不足で筋力が低下すると、姿勢が悪くなり、筋肉の緊張状態が続きます。肩こりになると、さらに血流は悪くなり、肩こりの悪循環を生み出します。
腰痛
腰痛の原因も肩こりと同様に、同じ姿勢が続くことによる血行不良や筋力の低下です。同じ姿勢が続くことで筋肉への負担がかかり、筋肉がこわばるため、血行不良となります。お腹や腰まわりの筋肉が衰えると骨盤を支えられなくなり、骨盤が前に傾きます。骨盤の前傾は反り腰となり、負担がかかる腰に痛みが出ます。
足のむくみ
むくみとは、余分な水分が体内に溜まっている状態です。ふくらはぎの筋肉は、動くことによるポンプ作用で、下半身にある血液を心臓に戻す役割を持っています。ところが、足の筋肉が衰えるとポンプ作用の働きも弱まり、血液やリンパ液の流れが滞る原因になります。その結果、体液の循環がうまくいかず、むくみが誘発されます。
眼精疲労
眼精疲労の主な症状は、目を開けられない、目が重い、疲れる、乾くといったものです。パソコンやスマートフォンなどの画面を長時間にわたって凝視することは、眼精疲労の原因のひとつとされています。目の症状だけでなく、体や精神面の不調を伴う場合にはVDT症候群という病気の可能性もあるため、注意が必要です。
ながらストレッチの効果
ストレッチは、血行促進や疲労改善などの効果が期待できます。ストレッチの効果について解説します。
血行がよくなる
血流が滞る原因のひとつが、筋肉の緊張です。ストレッチによって、肩まわりや首、背中などの筋肉がほぐれると血行がよくなります。特に背中のような大きな筋肉がほぐれると、全身の血流改善に効果的です。長い時間座り姿勢が続く方は、固まりやすい股関節をほぐすことで、血流やリンパ液の流れが促進されます。
疲れがとれる
ストレッチによって、血流が改善されると、疲労回復の効果も期待できます。筋肉が緊張した状態は血流が悪く、疲労物質の分解・代謝がスムーズに行われません。ストレッチをすることで血流が改善されると、疲労物質の排出が促されるだけでなく、酸素や栄養分がいきわたりやすくなるため、疲れにくくなります。
代謝が上がる
ストレッチは、体温を上げ、代謝がよくなる効果が期待できます。ストレッチによって肩まわりや股関節の可動域が広がると動作が大きくなり、さらに代謝が上がります。ストレッチの継続は、日常生活や運動時の脂肪燃焼効果を高め、ダイエット効果につながります。
リラックスできる
ストレッチをすると、体の緊張がほぐれ、副交感神経が優位になるため、心身ともにリラックスした状態になります。ストレスによって乱れた自律神経のバランスも整うため、小さな不調の改善にも効果的です。リラックスした状態は良質な睡眠にもつながります。ながらストレッチなら、寝る前のわずかな時間にも取り入れやすいでしょう。
座りながらできるストレッチ
デスクワークの合間などでも行える、座りながらできるストレッチを解説します。
首のストレッチ
首のストレッチは、椅子に深く腰掛け、背筋を伸ばした状態で行います。手で頭を左右に倒すようにして、横の筋肉を伸ばします。頭を押さえる手には、力を入れすぎないようにしましょう。頭を倒した反対側の腕は、下に向かっておろします。後ろ側の筋肉は両手を使い、腕の重さを利用して頭を押さえることで伸ばしましょう。
肩甲骨のストレッチ
肩甲骨のストレッチは、肩甲骨を左右に離して広げたり、中央に寄せたりするイメージで行います。離すストレッチは、組んだ両手を前に押し出しながら、おへそを覗き込むように背中を丸めていきます。つづいて、背中で両手を組み、腕を斜め下へと伸ばします。胸を張り、肩甲骨同士が近づく感覚を意識します。
足首のストレッチ
足首のストレッチは、手を使うことでより効果的になります。伸ばしたい方の足首を反対の足の太ももに乗せ、足と手の指を握手のように組んだら、外回しと内回しそれぞれ10回ほど回します。回すときは、足首に力は入れず、手の力だけでゆっくりと回すようにしましょう。不安定な場合は、くるぶしを押さえると安定します。
寝ながらできるストレッチ
寝ながらできるストレッチは、寝起きや就寝前におすすめです。主なストレッチ方法を解説します。
腰のストレッチ
仰向けに寝たら、両膝を曲げて立てます。両腕は真横にまっすぐ伸ばし、手のひらは下に向けて床につけます。かかとはお尻から離しすぎない位置にしましょう。両膝を左右に10回ずつ倒します。膝同士が離れないようにし、無理に床につくまで倒す必要はありません。手で床を押さえながらバランスをとり、腰が浮かないようにします。
股関節のストレッチ
仰向けになり、片方の膝を曲げて両腕でお腹へと引き寄せます。お腹と太ももをできるだけ近づけたら、その状態で10秒キープします。左右の足、それぞれ5回ずつ行います。伸ばしている足は、つま先を上に向け、膝をできるだけ床に押しつけるようにすると、さらにストレッチ効果が高まります。
太もものストレッチ
うつ伏せに寝て、片方の膝を曲げます。曲げた足と同じ側の手で足の甲をつかみ、かかとをお尻に近づけます。曲げている足の、太ももの前側の筋肉が伸びている感じがしたら15〜20秒キープします。無理に足を持ち上げる必要はなく、ゆっくりとした呼吸を繰り返し、リラックスした状態で行います。
ながらストレッチのおすすめグッズ
あると便利な、ながらストレッチにおすすめのグッズを3点、ご紹介します。
ストレッチ用ポール
ストレッチ用ポールは、円柱形のストレッチ用グッズです。適度に弾力がある硬めの素材でできており、ポールの上に仰向けに寝てさまざまな動作を行います。肩こりや腰痛の緩和、姿勢改善、骨盤矯正などの効果が期待できます。
ストレッチ用ゴム
ストレッチ用ゴムは、ゴム製のストレッチ用グッズです。両手で持ち、ゴムの伸縮性を利用してストレッチを行います。肩こりや腰痛の緩和、二の腕の引き締め効果などが期待できます。
ストレッチ用ボード
ストレッチ用ボードは、傾斜をつけた台座のようなもので、上に乗ることで主に下半身のストレッチができるグッズです。足を乗せ、自分の体重で負荷をかけます。血行促進、柔軟性アップ、むくみ緩和などに効果が期待できます。
ながらストレッチのポイント
ながらストレッチを効果的にするためのポイントを3つ解説します。
無理に伸ばさない
筋肉は伸ばし過ぎると痛めてしまう恐れがあります。心地よいと感じるところで止め、どの筋肉に効いているかを意識して行いましょう。一度に長く行うよりも、短い時間をこまめに行うことで効果的なストレッチになります。
呼吸を止めずに行う
ストレッチをするときは、できるだけゆっくり深く息をしましょう。呼吸を止めると、筋肉が緊張して、こわばります。血圧が上昇してしまう場合もあるため、注意しましょう。
20から30秒を目安に伸ばす
ストレッチは、1ポーズあたり20〜30秒かけて伸ばすことが適切です。短すぎると、筋肉が伸びずにストレッチ効果が得られません。反対に、伸ばす時間が長すぎると筋肉を痛めてしまいます。
まとめ
ながらストレッチは、空き時間や日常動作と並行して行うストレッチです。肩こりや腰痛、眼精疲労など、不調の改善に効果的です。まずは、座ったまま・寝たままできる手軽なストレッチのなかから、自分に合ったものを少しずつ継続していきましょう。
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