職場でのコミュニケーションを活発化させることは、従業員のエンゲージメントを向上させることにもつながります。この記事では、職場でのコミュニケーションを活発化させる方法をわかりやすく解説しています。企業における実際の成功事例もご紹介していますので、よりよい働く環境作りにぜひお役立てください。
目次
職場のコミュニケーションを不足させる3つの原因とは
職場のコミュニケーション不足は、職場の環境に主な原因があると考えられます。以下で3つの原因について解説します。
1. 従業員同士で話す機会が少ない
従業員同士が会話をする機会が業務のみに限られている状況は、コミュニケーション不足の原因になります。挨拶や声かけなどの日々の気軽なコミュニケーションがなければ、人間関係や職場の雰囲気が悪化する恐れがあります。
2. 従業員同士を知らない
自分の部署やほかの部署の従業員を知らない状況では、コミュニケーションを取ることは難しいでしょう。部署間での接点をもたない企業や、拠点が多く従業員同士の交流をもちにくい企業は、コミュニケーションのハードルが高くなるため、注意が必要です。
3. 個人しか評価しない評価制度になっている
個人の成果のみを対象とした評価制度は、個人主義で行動する従業員が増えてしまい、職場のコミュニケーション不足の原因になります。また、経営方針や経営層の考え方が社内に浸透しにくい状況も、コミュニケーション不足を招く原因です。
職場のコミュニケーション不足が招く問題とは
職場のコミュニケーション不足は、従業員のモチベーションや社内の連携に悪影響を与えます。以下で詳しく解説します。
1. 従業員のモチベーション低下
気軽にコミュニケーションが取れない職場では、悩みを抱えがちになり、職場の雰囲気は悪くなる一方です。職場での働きにくさや雰囲気の悪さによるストレスで、従業員の働くモチベーションは低下します。
2. 社内の連携が取れない
コミュニケーション不足の状態では、従業員同士の業務状況や進捗がわからず、トラブルやミスに気づくことができません。社内の情報共有も疎かになり、意思決定に時間がかかります。意思決定までの時間が増えれば、業務全体の遅れにつながるでしょう。
3. スキルアップやビジネスチャンスの機会を逃してしまう
職場のコミュニケーションが不足すると、従業員同士でアドバイスや意見の交換がされません。従業員の一人がビジネスチャンスを手にしていても、発展させることができず、貴重な機会を逃してしまいます。
職場のコミュニケーションを活発化させるメリットとは
職場のコミュニケーションが増えれば、社内の一体感は高まり、業務効率化にもつながります。以下で詳しく解説します。
1. 情報共有の機会が増える
職場のコミュニケーションの活発化が生み出すメリットの1つは、情報を共有する機会の増加です。従業員同士の情報共有が多く行われると、新しいアイデアや問題の解決策などの情報が共有できるため、社内の一体感が高まります。
2. 業務のミス防止につながる
職場のコミュニケーションの活発化は、業務のミス防止につながります。業務に悩みがある従業員のサポートも行われ、ミスの防止と同時に業務効率化も期待できるでしょう。また、社内で報連相(報告・連絡・相談)がしやすくなり、生産性の向上が見込めます。
3. エンゲージメントの向上につながる
エンゲージメントは、従業員が会社組織に対してもつ愛着心を指す言葉です。職場のコミュニケーションの活発化は、従業員のエンゲージメント向上にもつながります。エンゲージメントが高い従業員は、離職する可能性が低く、会社への貢献意欲は高くなります。
職場のコミュニケーションを活発化させる方法とは
職場でのコミュニケーションを増やすには、社内イベントや1on1ミーティングなどが有効です。以下で5つの方法を解説します。
1. 社内イベントを企画する
社内イベントは、コミュニケーションの活発化に効果的です。社内イベントの開催により、職場全体に一体感が生まれ、従業員のモチベーションも向上にもつながります。また、イベントをきっかけに部署を超えたコミュニケーションも生まれるでしょう。社内イベントの効果をより発揮するためには、企画内容を多くの従業員の趣味に合わせることがポイントです。
2. フリーアドレス制を取り入れる
フリーアドレス制は、従業員の指定デスクをつくらず、各従業員が好きなデスクで仕事ができるスタイルです。フリーアドレス制により、同じ部署の人だけに留まらずさまざまな従業員とコミュニケーションを取ることが可能で、空席を有効活用できるメリットもあります。また、従業員の異動や体制変更などに伴う人数の変化にも対応しやすい点が特徴です。
3. メンター制度を取り入れる
メンター制度は、若手従業員を上司の立場とは異なる先輩従業員がサポートする制度です。メンター制度により、職場で相談しづらい状況の改善に役立ちます。メンター制度の目的は、若手従業員が気軽に相談しやすい環境をつくることです。若手従業員から先輩従業員にコミュニケーションを取るきっかけにもなります。
4. 1on1ミーティングを行う
1on1ミーティングは、会社の部下と上司が2人だけで行うミーティングを指す言葉です。上司は、1on1ミーティングを通じて部下の現状を知ることができ、部下は上司から仕事のアドバイスをもらう機会になります。1on1ミーティングは、部下の成長を促し、悩みの解消を目的に行われます。
5. シャッフル形式のランチを行う
シャッフル形式のランチは、職場で普段は接点のない従業員同士で、一緒にランチをする制度です。シャッフル形式のランチにより、普段話す機会がない方と話すきっかけが生まれ、社内よりもカジュアルな雰囲気のコミュニケーションが取りやすくなります。シャッフル形式のランチは休憩時間内に行うため、プライベートの時間は削られません。
職場でのコミュニケーションに役立つ4つのポイントとは
相手の話に興味をもつことは、職場でコミュニケーションを取る上で重要なポイントです。以下で詳しく解説します。
1. 相手の話に興味をもつ
職場でほかの従業員と円滑なコミュニケーションを取るためには、相手の話に興味をもち、相手の興味のある話題を話しましょう。また、相手が話しやすいように、話を深掘りする質問を投げかけたり、会話に合わせた表情を作ったりする聞く姿勢も大切です。
2. 上司から率先して話しかける
上司から部下へ率先して話しかける動きは、職場でのコミュニケーションの活発化に効果的です。次第に、部下からも上司に対してコミュニケーションを取りやすくなり、話かけやすくなります。話しかけにくい場合は、挨拶から始めることがおすすめです。
3. 相手の話に寄り添って話を聞く
相手の話に寄り添って話を聞くことで、相手は気持ちを理解してもらえているという安心感を覚えて、自然とコミュニケーションを取る機会が増えます。また、相手を肯定したり褒めたりすることも、コミュニケーションの活発化に効果的です。
4. 結論から話す
業務について話す際は、結論から話す点がポイントです。話す内容が短くまとまり、要点が相手に伝わりやすくなります。結論から話せば、仕事の効率化や成果の向上にもつながるため、結論から話す習慣を身につけましょう。
職場のコミュニケーション活発化に成功した事例
上司との面談や外で歩きながら行うミーティングなど、ユニークな方法でコミュニケーションの活発化に成功した会社の事例を以下で解説します。
1. 歩きながら行うミーティング形式を導入している
ある会社が、コミュニケーションの活発化を目的に取り組んだ方法が、週に1度以上外を歩きながら行うミーティングです。この取り組みにより、自然と従業員同士のコミュニケーションが活発化され、従業員の運動不足解消にも効果を発揮しました。広々とした外を歩くことにより、新しいアイデアが湧くきっかけにもなります。
2. 仕事の話の場に補助金制度を導入している
クラウドサービスを提供する会社では、仕事の話をする場でかかった飲食代を会社が負担する補助金制度を導入しました。5人以上が参加する場合を対象に、会社から1人あたり1,500円の補助金が支給されます。業務中にオフィスで行う会議とは異なり、ゆったりとした雰囲気で仕事の話を行い、意見交換が可能です。他部署の従業員も自由に参加できます。
3. 月に1度上司と面談を行う
メディア事業を行っている会社では、上司と部下で月に1度の面談を行うことにしました。面談では、前月の成果の確認や今月予定している業務の方針などについて話し合います。定期的な面談を機会に、上司から部下へ早期のフォローが可能になり、急な離職防止や、部署の離職率低下につながりました。
4. 1on1を導入している
インターネット広告事業を行っている大手企業では、人材育成を目的に1on1ミーティングを導入しました。上司と部下が週に1度30分程度を目安に1on1で面談します。取り組みには、上司が部下の成長をサポートする目的も含まれています。1on1ミーティングが文化として根付くことでマネジメントが効率化し、組織活性化につながりました。
まとめ
従業員同士が会話をする機会が業務に限られている状況や、社内の従業員のことを従業員同士がよく知らない状況は、職場のコミュニケーション不足を招く原因になります。メンター制度やフリーアドレス制度の導入、社内イベントの企画などを行い、職場のコミュニケーションを活発化させましょう。
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