
派遣社員として就業予定のある方のなかには、職場見学を案内された方もいるでしょう。しかし、職場見学で具体的に何をするのかわからない方も多いかもしれません。本記事では、職場見学の概要や当日の流れを解説します。職場見学前にしておくべき準備や適した服装についても紹介しますので、最後までお読みください。
目次
派遣社員として就業する前におこなう職場見学とは
職場見学とは、就業を検討している派遣先の会社に行き、実際の職場を見学することです。事前に職場の雰囲気や業務を把握し、就業開始後の認識の違いを防ぎます。また、派遣先としても就業する可能性がある方と直接会話をして、お互いの理解を深められるため、双方にメリットがあるといえるでしょう。
職場見学は仕事の応募が完了したあとに、派遣会社の担当者から提案されます。強制ではありませんが、職場環境や業務の事前確認のために職場見学を希望する派遣社員が増えています。
職場見学と面接では目的が異なる
職場見学はあくまで不明点や業務内容を確認する目的の行為であり、面接ではありません。面接による派遣社員の選考は、派遣法で禁止されています。職場見学は、派遣先と就業を検討している方との顔合わせの意味合いがあり、派遣会社の担当者立ち会いのもとでおこなわれます。
職場見学の基本的な流れ
職場見学の基本的な流れは、以下のとおりです。
● 職場見学前の打ち合わせ
● 派遣先の会社へ自己紹介
● 業務内容の説明
● 会社内の見学
● 質疑応答
なお派遣会社や派遣先によって、職場見学の流れや内容は異なります。ここからは、基本的な流れの一例を解説します。
1. 職場見学前の打ち合わせ
職場見学前に実施する派遣会社の担当者との打ち合わせでは、会社の概要や職場見学に関する説明、質疑の内容に関するアドバイスなどがあります。疑問点や不明点があれば、打ち合わせのときに派遣会社の担当者へ質問しましょう。
2. 派遣先の会社へ自己紹介
派遣会社の担当者と近くの駅やバス停などで待ち合わせて、一緒に派遣先企業に向かいます。職場見学では挨拶のあとにご自身の今までの職歴や資格、スキルなどを説明し、自己紹介をしましょう。
3. 業務内容の説明
続いて、派遣先の担当者から業務内容の説明があります。説明の際に疑問点や不明点があれば、その場で質問して解消しましょう。
4. 会社内の見学
派遣先の担当者から社内を案内され、実際に就業する場所を見学し、職場環境やほかの就業者の雰囲気を確認します。
5. 質疑応答
質疑応答では、派遣先の担当者に対して職場見学で感じた疑問点や不明点について質問できます。また、派遣先の担当者からも質問されます。可能な範囲で回答しましょう。派遣会社の担当者も同席しているため、返答に困るような内容であれば代わりに回答してくれる場合もあります。
職場見学を終えて、自分に合わないと感じた場合は辞退も可能です。辞退する場合、派遣会社の担当者に早めに伝えましょう。
職場見学前にしておくべき準備
職場見学前に、以下の準備をしておきましょう。
● 持ち物や服を用意する
● 派遣先の会社の下調べをおこなう
それぞれの詳しい内容を見ていきましょう。
持ち物や服を用意する
持ち物や服装は、前日までに用意しておくことをおすすめします。当日の朝に時間がないなかで焦って用意すると、必要なものを忘れたり、適切な服装が見つからなかったりする可能性があります。
派遣先の会社について下調べをおこなう
派遣先の会社についてリサーチし、職場見学先での業務が自分が希望しているものか事前に確認しましょう。派遣先の企業理念や事業内容なども調べておくと、よりいっそう理解を深めたうえで職場見学に臨めます。
職場見学に適した服装
派遣の職場見学における服装は、自分の印象を左右する重要なポイントです。ここからは、職場見学にふさわしい服装について解説します。
基本的にはスーツで行く
服装は職場見学において自分の第一印象を決める大切な要素のため、職場にいても違和感のないようなものを選びましょう。職場見学の服装に迷った場合、基本的にはスーツを着用すれば問題ありません。不安があれば、事前に派遣会社の担当者に確認するのがおすすめです。
身だしなみに気をつける
職場見学の際には服装だけでなく、身だしなみにも配慮が必要です。落ち着いた清潔感のある髪型やナチュラルメイクを心がけ、華やかなアイテムは控えましょう。
服装が気になる方は、こちらの記事をチェックしてみてください。
女性のスーツのマナーとは?インナー・小物・靴の選び方まで徹底解説!
派遣の職場見学における定番の質問と回答例
派遣の職場見学では、以下の内容を質問をされることがあります。
● 自己紹介や経歴
● 志望理由
● 前職の退職理由
● スキル・能力
● 就業開始の時期
それぞれの回答例やポイントを紹介します。
自己紹介や経歴
職場見学の際に、まず質問されるのが自己紹介と経歴です。「自己紹介をお願いします」と言われることもありますが、念のため経歴も伝えましょう。
<回答例>
本日はお忙しいなか、お時間をいただきありがとうございます。〇〇〇〇〇と申します。
〇〇大学卒業後、〇〇年~〇〇年まで医療機器メーカーで営業事務として勤務していました。
担当業務はお客様とのメール・電話対応・受発注手続き・売上管理などです。
退職後〇〇年~〇〇年まで、派遣社員の事務として働いていました。
派遣先企業の担当業務は、メール対応や受発注業務などです。
よろしくお願いいたします。
志望理由
志望するきっかけとなった経験や、他社ではなくその企業を志望する理由を回答しましょう。
<回答例>
現在、派遣社員として営業事務の仕事をしています。そのなかでも、事務としてスタッフのサポートをする裏方の仕事にやりがいを感じています。仕事を通じて金融商品に携わる仕事に関して興味を持ちました。
御社の求人では営業スタッフのサポートだけでなく、金融商品にまつわる仕事に取り組めるため、志望いたしました。
前職の退職理由
直近まで別の会社で働いていた場合、退職理由を訊かれます。
待遇や人間関係などのネガティブな理由で退職している場合、そのまま伝えると企業側によい印象を与えられません。「新しいことにチャレンジしたい」「実現したい夢がある」などのポジティブな理由を伝えましょう。
<回答例>
前職では〇〇業界で働いておりましたが、より専門的な内容を身につけ、ほかのスタッフをサポートできる環境で働きたいと思い、退職いたしました。
スキル・能力
パソコンスキルなど、業務上必要となるスキルをどの程度持っているか確認するために質問されます。派遣先企業の求人で仕事内容を確認しておき、回答を準備しておきましょう。
<回答例>
Word・Excelは実務で〇年ほど使用経験があります。
Wordでは、目次や脚注、見出し機能を使った報告書の作成ができます。
以前の派遣先企業では、資料の作成や集計などを担当していました。
Excelは、関数を使った計算やグラフの作成などができます。
Excelスキルについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
エクセルスキルの目安とは?面接での回答や具体的なレベルを紹介
就業開始の時期
派遣先企業が派遣社員を受け入れる準備をするための質問です。志望度の高さが伝わるよう、現実的に可能な範囲で早めに働きはじめられることを伝えましょう。
<回答例>
〇月〇日から就業できます。
派遣の職場見学に関するよくある疑問
派遣の職場見学に関するよくある疑問は、以下のとおりです。
● 派遣の職場見学の際に聞いてはいけないことは?
● 派遣の職場見学はしたほうがいい?
それぞれの質問に回答します。
派遣の職場見学の際に聞いてはいけないことは?
派遣の職場見学では、以下のような質問するのは避けましょう。
● 時給・休日
● 正社員になれるタイミング
● 会社の業務内容・社員数などのコーポレートサイトを見ればわかる内容
時給や休日を直接担当者に質問しても、派遣会社との契約の兼ね合いで答えてもらえないことがあります。正社員になれるタイミングもスキルや会社の状況などによって異なり、答えてもらえないケースが大半です。また、会社のコーポレートサイトを見てわかる内容は、志望度が低いとみなされるため避けましょう。
派遣の職場見学はしたほうがいい?
派遣の職場見学は、ミスマッチを防ぐために派遣会社から勧められますが、必須ではありません。
職場見学を断ったことが理由で、不採用になることはないでしょう。
まとめ
職場見学は、職場見学者と派遣先企業がお互いを知ることのできる大切な機会です。実際の業務内容や職場環境などを把握したうえで就業を開始できるため、働き始めてからのミスマッチを防止できます。
マンパワーグループのJOBNETでは、大手企業や有名企業、未経験OKの求人など、さまざまなお仕事を取り扱っています。派遣の求人をお探しの方は、マンパワーグループでの登録をご検討ください。
登録会の申し込みはこちら