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人事(HR)のお仕事とは?
業務内容から必要なスキル、特徴や人事部の必要性まで詳しく解説

2018年8月1日
 
人事,HR

 

人事とは、組織の人材を管理する仕事であり、経営陣のパートナーともなりうる重要な仕事に携わっています。人事の仕事に就いてみたい方に向けて、この記事では人事の仕事内容を詳しく解説します。人事に必要とされるスキル、適正なども紹介しているため、キャリアプランを考える際にぜひ役立ててください。

目次


人事の仕事とは

 
人事とは、組織の人材管理に関する業務を行います。例えば、自社にマッチする人材をどのように採用するか、経営資源である人材をどのように配置し活用するかなど、人事は適切な人材計画を推進することを期待されています。また、人事は採用だけでなく、採用した社員が能力を発揮できる仕組みづくりも担います。
 

総務との違い

 
人事・総務はひとくくりに考えられがちですが、業務範囲は異なります。人事が人材に関する業務を担う一方、総務は就業環境に関わる業務を担当します。たとえば、受付業務や備品管理、土地・建物の管理など、ほかの部署が扱わない業務をすべて担っています。
 

人事の業務内容

 
ここでは、人材採用・人材育成・人事評価など、人事の業務内容を5つに分けて、わかりやすく解説します。
 

人材採用

 
人事は、必要な人材を獲得するための実務として、採用計画・採用方針などを策定し、実際のアクションプランへの落とし込みを行います。企業によっては、プロセスのどこかに他の部門が関わることもありますが、採用活動全体を管理し、質の高い採用を実現させる役割を担っているのが人事であることに間違いはないでしょう。
 

人材育成

 
人事は、企業のビジョンを実現するために、必要な人材を育成するための研修や教育業務を担っています。社員を育成するための研修内容を策定したうえで予算を確保し、実際の研修を開催・運営します。研修の講師などを外部に委託することはありますが、研修内容を立案してコーディネートする役割は人事の業務であることが多いです。
 

人事評価

 
人事は、各社員の働き方から、能力や業績の成果を正当に評価し、昇進や適切な給与として還元するための仕組みづくりも行います。透明性・公平性をもった人事評価制度を策定・運用することで、社員のモチベーションを上げ、企業の業績を上げると同時に、長く勤めてもらうシステムを築くことが、人事評価の最終的な目標です。
 

労務管理

 
労働時間の管理や健康診断、福利厚生業務、安全衛生管理などの業務も行い、社員が安心して働くための土台を築くことが労務管理の役割です。2019年に労働基準法が10年ぶりに改正され、各企業の労働環境に注目が集まる中で、適切な労働時間管理・メンタルヘルス対策を行うことは重要な業務といえます。
 

人事制度企画立案

 
人事制度というと、給与や役職といった等級を思い浮かべますが、それらも含め社員のパフォーマンスを正当に評価し、適切に処遇ができるための基準づくりのことを指します。人事制度がうまく運用されていない場合、社員のモチベーションの低下や離職率が上がるといった事態にも陥りかねませんので、人事制度の立案には、専門的な知識が必要になります。
 

人事の年収

 
人事業務に携わる正社員の平均年収は507万円となっています。営業や専門的な技能をもつ部門と比較すると少ないですが、全体の平均年収408万円と比べるとやや高い傾向です。また、関東・東海・関西圏内において派遣社員(人事職)の平均時給は1,601円です。
 
※参考:平均年収ランキング2019│DODA
※参考:派遣スタッフ募集時平均時給調査│ジョブズ リサーチセンター
 

なぜ人事部が必要なのか?

 
ここでは、人事部が必要とされる理由についてわかりやすく解説します。
 

経営陣のパートナーとなる

 
人事部は、企業の経営において戦略的な役割も求められます。経営目標を達成するための仕組み作りとして、人材というリソースを社内に適切に配分しなければなりません。社員それぞれのスキルを考慮するだけでなく、目標を達成するためにモチベーションの管理なども必要です。そのため、企業の事業戦略や経営目標を理解していることが求められます。
 

企業の活性化を図る

 
人材の採用や教育、人事評価といった業務を通して組織を活性化し、企業の発展を図るのが人事部の役割です。組織を形成するうえで一番の基幹となるのは人材です。人事部は、人材という経営資源を管理・開発し、モチベーションを上げるための環境を整備し、社員の生活を安定させることで、企業を活性化させます。社員それぞれの能力を高めるための組織風土づくりも人事の業務の1つです。
 

人事情報を集約化する

 
人事部は、人事情報の集約化によって、社内で人手が足りない部門を把握し、最適な人材を適切に配分する人事異動の権利をもっています。もし、人事情報が各ラインで滞り、点在した状態に陥ると、大切な経営資源である人材を有効活用できなかったり、最適化できない事態に陥るかもしれません。こうした機会損失を防ぐために重要なのが、人事情報の集約化になります。
 

大企業と中小企業における人事機能や仕事の違い

 
大企業と中小企業とでは、人事機能や業務内容に違いがあるのでしょうか。ここでは、企業規模における人事機能の違いを確認します。
 

大企業の人事機能

 
大企業の人事部は、業務内容が細分化される傾向があります。たとえば、採用業務ではプロモーション担当、面接管理担当、内定者フォロー担当という具合に分担され、効率よく業務を実施する縦割りの組織である場合が多いです。
 

中小企業の人事機能

 
中小企業では、大企業におけるような各分野のプロフェッショナルではなく、人事業務をマルチにこなす人材が求められます。多岐にわたる人事関連業務を数人もしくは1人で担当するケースが多く、総務や経理といった業務まで兼任する企業もあります。
 

人事に求められるスキル

 
人事業務において重視されるスキルについてわかりやすく解説します。
 

明るく対応できる人

 
採用活動の場面では、人事は入社志望者との直接の窓口となるため、企業のイメージそのものになりうる存在です。そのため、明るくコミュニケーションが取れるスキルは必要です。また、社員が組織の中で、それぞれの個性を活かせるように教育研修などを検討するためにも、人への関心が深く、細やかに目配りができることが重視されます。
 

進捗管理能力のある人

 
採用計画を立てる際、選考スケジュールの管理や選考を行う回数・人数などの設定を行う業務があります。採用目標数と現在の採用数を常に把握し、目標数から大きく離れているようであれば必要な施策をとる必要があります。
 

機密情報を適切に扱える人

 
人事において重要なスキルの1つが、機密情報を適切に扱い、守れることです。人事の扱う機密情報は、企業の情報・社員の個人情報など多岐にわたります。人事として知りうる情報の数々を管理する立場にあることを自覚し、機密情報を徹底して守る姿勢が人事には求められます。
 

人事の仕事を通して身につくスキル

 
どのような仕事に就くかによって、身につくスキルは異なります。ここでは、人事の仕事で身につけられるスキルを解説します。
 

法令の知識

 
人事では、就業規則の見直しや労働環境の是正、社員の労働時間の管理などを行います。このとき必要なのが、労働関連の法令や社会保障の法令についての知識です。労働関連の法令などはたびたび改正されるため、自社の就業規則が法令を遵守しているかどうかを随時チェックし、新たな法改正などの動きを正確に把握するなどの能力が求められます。
そのため、仕事を通して法令の知識や情報収集スキルが身につきます。
 

コミュニケーションスキル

 
人事は、社内でのコミュニケーションだけではなく、社会保険労務士、産業医といった専門家とのやり取りや転職希望者などの社外対応が発生します。さらに、新しい社内制度を取り決める際などには、経営陣と意見を交わすこともあるでしょう。こうした場を数多く経験することで、コミュニケーションスキルが磨かれます。
 

戦略的思考

 
人事部は、企業の経営目標などをもとに人材面での戦略を練る役割を担っています。変化する経営環境のなかで、社員が最大限その能力を発揮し、組織の最適化をはかることが必要です。そのため、課題を見つけるだけではなく、論理的に分析し、課題解決に向けてを考えるスキルが磨かれます。 
 

秘密保持

 
人事の仕事では、企業や社員の機密情報を取り扱います。データが流出すると、企業に多大な損失を与えかねません。常に気を配りつつ慎重にデータを扱うことで、秘密保持に関する正しい知識やスキルが身につきます。
 

人事の仕事に就く方法

 
人事部の場合、未経験で配属される例は多くありません。未経験者の場合、人事アシスタントに応募して、実務経験を積むなどの方法を検討してみましょう。また、人事を兼任する総務の求人などにあたってみるのもよいでしょう。
 

社内での異動を希望する  

 
人事以外の職種に就いている人が、社内での異動希望を出して人事部に配属される例も少なくありません。人事の実務経験はなくても、異動希望を出すまでの働きぶりや人柄などで人事部への異動が認められることがあります。ただし、空きがないなどで異動希望がかなわないケースもあります。
 

正社員の求人に応募する

 
実務経験がない場合でも、応募可能な正社員の求人がないわけではありません。未経験でも人事部に応募できる企業を見つけたら、積極的に応募しましょう。ただし、正社員の場合は転勤や部署異動で人事から離れる可能性があります。
 

派遣社員として就業する

 
派遣社員で人事の仕事に就く方法もあります。派遣社員なら、未経験でも人事の仕事を経験でき、今後のチャンスへとつなげられます。
マンパワーグループのJOBNETでは、派遣社員としての人事業務の求人を掲載しています。自分の条件にあった人事の仕事を検索できるため、派遣社員の仕事を探している方はチェックしてみましょう。
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まとめ         

 
人事は、企業組織の発展に貢献するため、人材という経営資源を最大限活用する部署です。企業ごとにその業務内容などは異なるものの、人事として求められるのは、コミュニケーション力、機密保持能力、法令に関する知識などです。
未経験で人事の仕事に就きたい方は、派遣社員として業務を経験する方法もおすすめです。マンパワーグループのJOBNETでは、未経験からでも挑戦できる人事の仕事情報を掲載しています。ぜひ人事の仕事を探してみてしてください。
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