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IT業界の職種とは?
仕事内容、将来性、年収なども解説

2020年7月1日
 
営業事務

 
パソコンやスマートフォンを使ったインターネットサービスの利用拡大にともない、これを支えるIT業界も、躍進の一途を辿っています。就職・転職を考えている人の中には、IT業界で活躍したいと思っている人も多いのではないでしょうか。
 
しかし、IT業界といっても、さまざまな職種が存在し、それぞれが複雑化しています。この記事では、IT業界の職種や仕事内容、平均年収などについて解説しています。IT業界への就職・転職に役立ててください。

目次


IT業界とは

 
IT業界は、ハードウェア業界、ソフトウェア業界、情報処理サービス業界、Web・インターネット業界の4つに分類されています。ここでは、各業界の中の職種について解説しますので、それぞれの特徴をしっかり把握しておきましょう。
 

ハードウェア業界

 
パソコンやスマートフォンの本体のほかに、キーボード、マウス、プリンターなどの周辺機器、IT技術を活用した家電やゲーム機をハードウェアといいます。さらに、これらの機器を作動させるための電気回路もハードウェアのひとつです。
 
このようなハードウェアを扱う業界をハードウェア業界と呼び、その中には、機器を作動させるためのシステムを組み立てるエンジニア職などがあります。
 
組み込みシステムエンジニアは、電子製品に特定の機能を実現するためのシステムを作るエンジニアです。また、クライアントのハードウェアの保守などを行うのはフィールドエンジニアと呼ばれます。
 

ソフトウェア業界

 
ソフトウェアとは、ハードウェアの動作を制御するための手順や命令系統を組み込んだプログラムのことです。プログラム言語を駆使してコンピューター上でシステムを構築するため、ハードウェアのような実体はありません。
 
ソフトウェアを扱う業界では、コンピューターのシステムを制御するオペレーティング・システム(OS)と、たとえば、表計算ソフトなど、特定の作業をおこなうためにあるのアプリケーションソフトの開発が主な業務です。
 
製品開発を担う「プログラマー」や、システム開発全体に関わる「システムエンジニア」などが活躍しています。
 

情報処理サービス業界

 
システムインテグレータ(SI)とも呼ばれる情報処理サービス業界では、情報処理システムを導入する企業に対し、企画や構築、保守、管理など、さまざまなサービスを提供します。情報処理サービス業界では、ハードウェア業界とソフトウェア業界の両方に関わるため、両方の知識が必要です。
 
また、情報処理サービス業界の中には、クライアントが抱える課題の解決、業務の効率化などを図るコンサルティング業務を行う企業もあります。自社の製品を紹介するセールスエンジニアや、企業の問題点をITで解決するITコンサルタントなどがいます。
 

Web・インターネット業界

 
企業向けWebサイトの制作や運営、ネットワークの構築、インターネット広告の制作などのサービスを提供する業界です。また、個人向けのポータルサイト・SNS・ショッピングサイトの制作を手掛けるサービスもあります。
 
Webザイナー、Webプログラマーなどの職種があり、さまざまな人に活躍の場が広がっています。主に、WebデザイナーがWebサイトのデザインを担当し、プログラマーやコーダーが実際の制作を行います。また、これらを兼務しているケースもあります。
 

IT業界の将来性は?

 
就職・転職先を選ぶ際には、将来性を見極めることも大切です。ここでは、IT業界の将来性について解説しているため、チェックをしておきましょう。
 

注目の分野

 
IT技術は、パソコンやスマートフォン、掃除機などの家電といった日常生活に欠かせないものから、医療、福祉、金融、物流、エンタメ、アミューズメントなど、さまざまな分野で使用されています。これらのIT技術の多様化によって、特に注目度が高まっている分野が、「AI(人工知能)」「IoT」「ビッグデータ」を扱う分野です。
 

人材不足

 
「AI(人工知能)」「IoT」「ビッグデータ」を扱う分野は、今後も拡大・発展していくと予想されています。しかし、これらの分野に対応できる人は、まだまだ少なく、人材不足の状況です。これからIT業界にチャレンジしたいと考えている人は、「ビッグデータ」や「IoT」「人工知能」を扱う企業にも着目しましょう。
 

IT業界の職種と年収

 
IT業界の職種は、大きくわけてエンジニア、営業・コンサルティング、マネジメントの3つです。同じIT業界といっても、職種によって年収が異なるため、就職・転職する際には、きちんと把握しておくことが重要です。ここでは、2020年1月現在における、これらの職種の年収と仕事内容についてご紹介します。
 

エンジニア職

 
エンジニア職はITに関連する技術職で、さらにシステムエンジニア、プログラマーなど約10職種に分類されます。ここでは、システムエンジニア、プログラマー、組み込みエンジニアの年収や特徴について解説します。
 

システムエンジニア(SE)

クライアントの要望に沿ってシステムを設計します。実際にコードをかくのはプログラマーになるため、明解な設計書を作成し、完成に導く仕事です。設計書どおりに完成しているかテストを含め設計から完成まで一貫して関わります。
 
システムエンジニアは、クライアントとの円滑なコミュニケーション能力、情報収集能力、プログラマーへ的確な指示を出す能力が必要です。システムエンジニアの平均年収は429万円ですが、経験を積んでから独立し、フリーランスとして活躍すれば、より高額の年収も目指すことが可能でしょう。
 

プログラマー

プログラマーは、システムエンジニアが作成した設計書をもとに、プログラムのコードをかきます。コードをかくためには、プログラミング言語の知識が必須条件です。また、システムエンジニアとの連携をスムーズに行えることも重要です。
 
たとえば、設計書に不備があり、システムが正常に作動しない場合、原因を追究し、設計したシステムエンジニアに伝えることも、業務のひとつになります。プログラマーの平均年収は429万円ですが、企業や案件によって変動します。
 

組み込みシステムエンジニア

スマートフォンやAV機器、洗濯機や炊飯器などの家電製品、自動車、工業用機器といったハードウェアの設計・開発を行います。さらに、機器の画面表示や温度センサーなどの制御システムを、ソフトに組み込む業務にも携わり、ハードウェアとソフトウェアの両方の開発に関わるのが、組み込みエンジニアの特徴です。
 
組み込みエンジニアの平均年収は456万円です。
 

営業・コンサルティング職

 
IT業界における営業・コンサルティング職とはどのような仕事内容でしょうか。平均年収とあわせてご紹介します。
 

ITコンサルタント

企業や個人事業主が抱えているさまざまな課題に対して、自社のITサービスによるソリューション提案を行う仕事です。ITに関する知識やスキル、および自社のITサービスへの深い知識が問われます。ときには、ITでは解決できない課題を抱えている企業の相談を受けることもあるでしょう。クライアントの要求を実現するためにどうすればよいかを具体的に考えることができる論理的思考力が必要です。
 
ITだけではなく、顧客の経営や業務内容など、幅広い知識と豊富なスキルが必要とされる職種であり、平均年収は604万円です。


セールスエンジニア

営業担当者のクライアント訪問に同行し、自社が手掛けているITサービスの導入を交渉します。自社サービスやIT関連の知識が不可欠ですが、交渉力も必要とされる職種です。専門知識のないクライアントに対して、わかりやすくITサービス導入のメリットを説明します。
 
また、基本的な交渉は営業担当者が行い、技術面の説明をセールスエンジニアが担うケースもあります。セールスエンジニアの平均年収は507万円です。
 

マネジメント職

 
ここでは、IT業界におけるマネジメント職には、どのようなものがあるのか説明しています。平均年収もご紹介するため、参考にしてください。
 

プロジェクトマネージャー

新規プロジェクトの予算設定や、プロジェクトメンバーの選定をはじめ、スケジュールや進行管理など、プロジェクトの管理を任される職種です。技術者として経験を積み、プロジェクト進行のための、広い視野をもつ人が業務を担う管理職といえます。
 
現場環境の改善や、問題が発生していないかを確かめるために、社内外およびプロジェクトメンバーとのコミュニケーションも欠かせません。プロジェクトマネージャーの平均年収は664万円です。
 

プロジェクトリーダー

プロジェクトマネージャーの指揮管理のもと、開発現場の責任者を担う職種です。プロジェクトにおけるチームリーダーのような存在で、プロジェクトマネージャーよりも、技術者と近い関係性であることが特徴です。管理業務だけではなく、システムエンジニアとともに開発業務を担うこともあります。
 
システムエンジニアとしての技術力や、現場全体の環境状態を把握する能力を認められた人が担う職種といえるでしょう。プロジェクトリーダーの平均年収は664万円です。
 

インターネット・Web業界特有の職種

 
ここでは、業界特有の職種の説明とともに、年収についてもご紹介します。
 

Webプロデューサー

Webプロデューサーは、Webサイトの企画立案から、成果物納品後のクライアントフォローまで、プロジェクトの大半の工程に携わる職種です。自社プログラマーやクライアントなど、さまざまな立場の関係者と関わるため、幅広い知識を求められます。また、プロジェクトの進行管理などマネジメント能力も必要とされます。
 
Webプロデューサーの平均年収は435万円です。
 

Webディレクター

Webプロデューサーが立ち上げた企画の監督、および管理を担う職種です。Webデザイナーやエンジニアなどとコミュニケーションを取りながらプロジェクトを進行し、Webサイトを作り上げていきます。そのため、Webデザイナーやエンジニアが使う専門用語や、IT技術に関する基礎知識が必要です。
 
また管理職として、プロジェクトのスケジュール管理能力や、コミュニケーション能力も求められます。Webディレクターの平均年収は435万円です。
 

Webデザイナー

クライアントが求めているイメージに沿うWebサイトのデザインを行う職種です。Webサイトのデザインひとつで企業イメージが変わるため、サイトの構成を常に念頭に置きながら、デザインを行う必要があります。Webデザイナーは、デザイン全般の知識に加えて、仕上げの際にはミリ単位での修正を行う集中力も求められます。
 
ミーティングなどの機会も多く、コミュニケーション能力が求められるWebデザイナーの平均年収は353万円です。
 

未経験でもできるIT業界の職種とは?

 
IT業界の職種には、さまざまなスキルが必要です。そのため、未経験では難しいと考えている人も多いのではないでしょうか。ここでは、未経験でもできるIT業界の職種をご紹介します。
 

営業やコンサルタント系

 
IT業界は、基本的に専門知識が求められる業界です。しかし、営業やコンサルタント系の職種では、クライアントと接する機会が多いため、営業職やコンサルタント職で培った経験や交渉能力・コミュニケーション能力などのスキルを求めている企業も多くあります。
 
クライアントへの提案や質問に対応するため、自社商品・サービスの内容などを詳しく把握している必要があるので、継続的な勉強が大切です。
 

システムエンジニアやプログラマー

 
システムエンジニアやプログラマーは、近年需要が高まっており、人手不足に陥っているといわれる職種です。そのため、未経験でも受け入れている企業が多い傾向にあります。専門知識が必要とされる職種であるため、未経験で入社することに抵抗がある人もいるでしょう。しかし、未経験歓迎としている企業の多くは、研修制度を設けています。
 
応募前に研修制度の有無について、問い合わせてみるとよいでしょう。
 
※参考:DODA(平均年収/生涯賃金)平均年収ランキング 最新版
 

まとめ

 
IT業界は4つの業界に分類され、それぞれの業界に即した仕事があります。専門知識やコミュニケーション能力を求められる職種が多い傾向にありますが、営業職やコンサルタント職での経験を活かせる職種もあります。
 
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