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【2024年度版:派遣社員の時給の実際】
全国と三大都市圏の平均時給・職種別時給を調査

2024年10月10日
 
派遣 時給

派遣社員として働くことを検討する際、職種ごとの時給が気になる方もいるでしょう。この記事では、派遣社員の全国の平均時給と三大都市圏エリアの平均時給を職種別に紹介します。派遣社員として時給を上げる方法についても解説しますので、高時給を目指している方はぜひ最後までお読みください。

目次


派遣社員の時給相場はどのくらい?

 
ここでは、全国と関東・関西・東海の三大都市圏エリアの派遣社員の時給を解説します。
 

全国平均は1,528円

 
dip株式会社の派遣・紹介予定派遣の求人広告データをもとに集計し、平均時給をまとめた調査によると、2024年6月における派遣社員の平均時給は1,528円でした。前年に比べて21円増え、前月比も7円増加しています。派遣社員の時給が伸びている理由は、2020年4月から開始された同一賃金同一労働の影響によると考えられます。

また、2,000円を超える高時給の派遣求人が全体の数字を押し上げていることも、時給が伸びている理由のひとつです。たとえば、2024年6月分におけるIT・エンジニア系の全国の平均時給は、2,233円です。
 
少子高齢化による人手不足も、派遣社員の時給を押し上げる要因ともいえるでしょう。
参照:はたらこねっとレポート 番外編 | ディップ株式会社 LinkIcon
 

三大都市圏の平均時給は1,584円

24年6月の調査によると、関東・東海・関西の三大都市圏全体の平均時給は1,584円でした。エリア別では関東が1,664円、東海が1,420円、関西が1,481円です。エリア別の数値を見ると、関東の平均時給の高さが際立っています。
参照:2024年6月度派遣求人3大都市圏の平均時給は1,584円 | ディップ株式会社 LinkIcon
 

職種別・エリア別で見る派遣社員の時給相場 

 
エリアごとの職種別の平均時給は以下のとおりです。
 

  関東
東海 関西 北海道・東北 北信越 中国四国 九州
事務・オフィス系 1,650円 1,396円 1,420円 1,235円 1,244円 1,210円 1,234円
販売・営業・飲食・サービス系 1,560円 1,412円 1,467円 1,248円 1,327円 1,250円 1,271円
Web・クリエイター系 1,880円 1,553円 1,532円 1,256円 1,289円 1,185円 1,331円
 IT・エンジニア系  2,399円 2,037円 2,062円 1,604円 1,639円 1,473円 1,960円
医療・介護・研究・教育系 1,610円 1,387円  1,487円 1,277円 1,321円 1,369円 1,339円
工場・軽作業・物流・土木系 1,369円 1,362円 1,341円 1,228円 1,271円 1,249円 1,238円

 

どのエリアを見ても、人材不足が問題となっているIT・エンジニア系の時給が高いことがわかります。一方で、一番時給が低い分野はエリアによって異なります。たとえば、中国・四国ではWeb・クリエイター系が一番低い一方で、九州の一番時給が低い職種は工場・軽作業・物流・土木系です。
 
なお、この数字はあくまで平均時給のため、企業や職種によって変動する可能性があります。
参照:はたらこねっとレポート 番外編 | ディップ株式会社 LinkIcon
 

職種別の仕事内容と求人傾向をチェック

 
ここからは、派遣社員の時給相場で紹介した職種の仕事内容や求人傾向を解説します。
 

事務・オフィス系

事務・オフィス系は、一般事務や営業事務、経理や人事など幅広い求人が募集されています。仕事内容としては、書類作成や資料のファイリング、データ入力、電話・来客対応などです。
 
WordやExcel、PowerPointといったOfficeソフトを使いこなすスキルや、会計、労務などの専門的なスキルが求められるケースもあります。しかし、人手不足の影響もあり、未経験でも積極的に採用している企業が増えています。
 
未経験から事務職に挑戦したい方は、以下の記事をご確認ください。
未経験でも事務になれる?仕事内容や役にたつ資格・スキルまでくわしく解説
 

販売・営業・飲食・サービス系

販売・営業・飲食・サービス系の仕事では、自分自身の手腕が数値として出やすい点がやりがいになるでしょう。

仕事内容は、営業やラウンダー、営業アシスタントなどです。派遣社員に任される販売・営業・飲食・サービス系の仕事は、以下のような業務です。
携帯ショップでのカウンター業務
アパレル接客・販売
住宅展示場での接客
化粧品・ジュエリーの販売。
 
接客・販売経験などが多数あり、専門的な知識がある場合は、時給がアップする傾向にあります。未経験も歓迎されやすい職種でもあり、挑戦しがいがあるといえるでしょう。
 

Web・クリエイター系

多くのWebサービスが展開されるなかで、Web・クリエイティブ系の仕事の需要も高まっています。Web系の仕事とは、SNS・広告運用やWebライターなどです。
 
クリエイター系の仕事には、デザイナーや映像・音響制作やインテリアコーディネーターなどがあります。
 

IT・エンジニア系

IT化が進む現代において需要が高い仕事のひとつが、IT・エンジニア系の職種です。IT・エンジニア系の仕事は、プログラミングやデザインといった高い専門知識が求められます。2016年の経済産業省の調査によると、2030年には45万人のIT人材が不足すると発表され、人材確保の観点からも平均時給が高く設定されています。

IT・エンジニア系の主な仕事は、以下のとおりです。
SE
プログラマー
運用管理
CAD
設計

それぞれの仕事内容に応じてVB/ASP.NETやCADといったソフトを使いこなすスキルが求められます。プログラミング言語の知識、実務経験などがあると、好条件の求人に採用されやすくなります。
職種によって必要なスキルが異なるため、仕事に応じたスキルを取得しましょう。

IT系の仕事が気になる方は、以下の記事を参考にしてください。
IT業界の職種とは?仕事内容、将来性、年収なども解説
 

医療・介護・研究・教育系

医療・介護・研究・教育系の仕事は、職種によっては資格が必要です。資格が必要な看護師や薬剤師などの仕事は、時給は高めに設定されています。
 
ただ、同じ職種であっても、看護師や薬剤師などと比べると、医療事務・介護・ヘルパーなどの時給は低くなる傾向にあります。
 
医療業界の仕事が気になる方は、こちらの記事をご確認ください。
医療業界で働くとは?仕事の種類や内容、キャリアパスまで解説
 
研究の仕事とは、化粧品の開発や食品の成分解析、製品を出荷する前の成分チェックなどの仕事です。研究の求人は、大学や研究機関、メーカーなどで募集されています。
 
教育関係の仕事には、学校の教師、塾の講師などがあります。最近では、オンライン講義や宿題管理のアプリなどのWebツールが導入されていますが、依然として人材が不足しているため、これらの職種では多くの求人が出ています。
 

工場・軽作業・物流・土木系

工場・軽作業・物流・土木系などの求人は、以下のように幅広い分野で募集されています。
 
食品製造
配送ドライバー
工場での軽作業
製品・部品の検査
OA機器の修理やメンテナンス

施工管理
 
軽作業の場合はスキル不問の求人が多く募集されており、未経験でも始めやすいのがメリットです。ただし、軽作業の仕事は、全職種の時給相場から見ると、時給は低く設定されています。一方で、土木系の専門的なスキルを持っている場合は、高時給の求人も少なくありません。
 

派遣社員の時給が高いのはなぜ?

派遣社員の時給が高い理由は、以下のとおりです。
 
求人に関わる費用が抑えられる
ボーナスが支給されない
社会保険や雇用保険の経費が企業側にかからない
 
派遣社員の場合、派遣会社を通じて、即戦力となるスキルを持つ人材をすぐに採用できます。求人広告費や面接にかかる人件費を抑えられる点で、アルバイトに比べて時給が高くなる傾向にあります。
 
また、正社員と異なり、派遣社員にはボーナスが支給されません。さらに、企業によっては交通費が支給されないこともあります。これらのボーナスや交通費が支給されない分が時給に上乗せされているため、正社員に比べても時給が高く設定されています。
 
加えて、派遣社員の社会保険や雇用保険は派遣会社が負担するため、企業側にはこれらの経費がかからないことも、時給が高くなる理由のひとつです。

派遣社員としての時給を上げたいなら

 
派遣社員としての時給を上げたい場合、以下の方法を取りましょう。
 
資格取得・スキル習得を目指す
キャリアアップを目指す
派遣会社に時給アップを交渉してみる
 
それぞれの方法について詳しく解説します。
 

資格取得・スキル習得を目指す

高時給に設定されている求人の募集要項には、必須スキルの項目が設けられていることがほとんどです。資格を取得すれば、一定の知識や技術を有している証明ができます。
 
勤務時間を自分の生活に合わせやすい派遣社員として働きながら、専門的な資格取得を目指す方もいます。派遣会社に資格取得について相談すれば、労働時間や勤務地などを変更できるかもしれません。
 
派遣社員で身につけるべき資格が知りたい方は、以下の記事をご確認ください。
派遣社員が身につけておくべき資格9選
 

キャリアアップを目指す

派遣社員としての経験を積みながら、キャリアアップを目指す方法もあります。派遣社員として働き、高時給の求人に応募するための実績や、経験年数を積む方法です。
 
高時給の求人には、経験年数や実務経験の項目が定められていることがあります。
 

派遣会社に時給アップを交渉してみる

「長期にわたって勤めて、業務効率化が図れるようになった」「自身の活躍によって成果を上げられた」と実感している場合、派遣会社に時給アップを相談してみましょう。
 
日ごろの勤務態度や業務成績次第で、派遣会社の担当者から派遣先企業へ時給アップの交渉を進めます。時給アップの交渉をするときは、業務効率化や成果などの客観的な証拠を見せると、派遣会社の担当者や派遣先企業が納得しやすくなります。業務効率化できた工数や短縮できた時間、成果の数値といったデータを用意しましょう。
 

まとめ 

 
2024年6月度の派遣社員の時給は、全国平均で1,528円、三大都市圏で1,584円です。エリアや職種によっても時給は異なり、一番高いIT・エンジニア系は関東で2,399円でした。高時給を狙いたい場合は、三大都市圏やIT・エンジニア系などの検討をおすすめします。
 
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