派遣とは
派遣とは派遣会社と雇用契約を結び、派遣会社から紹介された企業で業務に従事する働き方です。
派遣社員の特徴は、勤務時間や勤務地など希望にそった仕事を選びやすく、自身のライフスタイルにあわせた働き方ができます。また、未経験でも応募可能な仕事もあります。
正社員や契約社員の給与は月給制を採用している企業が多いですが、派遣社員の給与は時給制であることが多くなっています。また、派遣期間が満了し、次の仕事紹介を希望する場合は派遣会社から仕事紹介を受けて、仕事を探すことが可能です。
派遣の種類
派遣社員といっても、契約内容によっていくつかの種類にわけることができます。ここでは、一般派遣と紹介予定派遣について解説します。
一般派遣
一般派遣とは、派遣先企業に勤務している期間のみ、派遣会社と労働者が雇用契約を結ぶ派遣形態です。入社が困難な有名企業で働ける可能性がある点や、働き方の自由度の高さが一般派遣のメリットです。
しかし、給与が時給制になっているケースが多いため、体調不良などで働けなくなると収入が減ってしまうデメリットもあります。また、契約満了後、必ず次の仕事がすぐに見つかるとは限らないため、常にスキルアップに取り組む必要があります。
紹介予定派遣
紹介予定派遣とは派遣期間終了後、派遣先企業でそのまま働き続けることを想定した派遣形態です。派遣期間中は派遣会社と雇用契約を結びますが、期間終了後は派遣先に直接雇用されることになります。ただし、一般派遣とは異なり、選考があります。
紹介予定派遣のメリットは、実際に働きながら自身にあう職場かどうかを判断できる点です。
大阪府の特徴
大阪府は東京都に次ぐ大都市で、近畿地方の中心部に位置しています。地下鉄や新幹線などの鉄道網が張り巡らされ、奈良県や京都府などの周辺の都道府県へのアクセスも良好です。関西国際空港があり、欧米やアジア諸外国へのアクセスも充実しています。
貿易商人の街として栄えてきた歴史があり、東西から集まった商人が取引を行っていました。現在でも関西地方における文化・経済の中心地です。かつては天下の台所と呼ばれ、食へのこだわりが強く、食事にお金を使い過ぎて破産してしまうことを指す「食いだおれ」という言葉もあります。また、お笑いの街としても知られています。
大阪府の人口
大阪府の人口は令和2年8月1日時点で882万2,255人と、全国で3番目に人口が多いエリアです。月ごとの人口の増減には大きな差があるものの、直近の1年はおおむね横ばいで推移しています。
※参考:大阪府の毎月推計人口 大阪府
大阪府で人気のエリア
大阪府の中でも観光や仕事で特に人気の高いエリアと、それぞれの特徴について解説します。
観光で人気のエリア
大阪府の中でも観光地として人気が高いエリアは、JR大阪駅周辺のキタエリアと心斎橋駅から難波駅にかけて広がるミナミエリアと呼ばれる地域です。キタエリアには、おしゃれな百貨店と地下街が広がっており、ショッピングを楽しめます。ミナミエリアは飲食店が多く、なかでも道頓堀は大阪の代表的な繁華街のひとつです。
派手な看板が多く立ち並び、昼夜を問わず多くの人々で賑わっています。ベイエリアも観光地として人気が高く、ユニバーサルスタジオジャパンや海遊館などの娯楽施設が点在しています。 新世界と天王寺エリアは、大阪を象徴する繁華街で通天閣が近くにあります。あべのハルカスや天王寺動物園など、一日中楽しめる施設も点在しています。
また、大阪府には史跡も多く残されており、大阪城や天王山寺が有名です。
仕事で人気のエリア
新大阪エリア
新大阪は新大阪駅を中心とするエリアで、新幹線のほか主要路線が集中している広域拠点性の高いエリアです。アクセスの良さから、卸売業の拠点として人気があります。卸売業以外に、全国展開する企業が大阪へ進出する際の拠点としても人気が高くなっています。加えて、関西国際空港と直結しており、国外へのアクセスが容易な点も新大阪の魅力です。
梅田エリア
梅田はJR大阪駅と阪急・阪神・地下鉄梅田駅周辺のエリアで、アクセスがよいことから人気です。大阪府の全9路線が乗り入れる鉄道交通の要衝として知られています。また、西日本でも屈指のオフィス街として有名で、製造関連企業が多いエリアです。再開発が行われており、今後さらに人気が高まると考えられています。
本町エリア
本町は梅田と難波の中間に位置するエリアです。繊維問屋が多かった名残で、かつては繊維関連の企業が集まるエリアでした。現在では繊維関連の企業だけではなく、さまざまな業種の企業が集まっています。古くから大阪を代表するビジネス街として知られており、多くのオフィスビルが立ち並んでいます。
中之島エリア
中之島は淀川の中洲に広がるエリアで、大阪湾から遡上する航路上に位置していたため、かつては物資の集積地でした。2000年以降には大型開発が行われ、ビジネスエリアとして栄えています。金融業・保険業や通信業、製造業が集まっているほか、大阪市役所や日銀大阪支店など、公的な機関も点在しています。
淀屋橋エリア
淀屋橋は大阪駅の南に位置するエリアです。複数の路線が乗り入れている大阪府でも屈指のビジネスエリアで、御堂筋に沿ってオフィス街を形成しています。銀行を中心とする金融業が盛んなほか、製薬企業などの大手企業も多数進出している地域です。また、古くから大阪を拠点とする企業が多く集まるエリアでもあります。
大阪府で人気の職種
大阪府では、サービス業や情報通信業、製造業などの職種が人気です。大阪府に存在する企業の65%は中小企業であるため、募集されている求人の多くは中小企業のものです。
職種に特化した派遣会社や大阪府に特化した派遣会社も
大阪府には多数の派遣会社が存在しており、派遣の求人が多い場所です。なかには特定の職種や業界に特化したサービスを提供している派遣会社も存在します。派遣会社を選ぶ際には、希望している業界や職種の求人を多く扱う企業を選ぶことが重要です。
希望している職種の求人が多い派遣会社であれば、同じ職種での実績が多いため実践的なアドバイスを受けられるでしょう。
大阪府の派遣の平均給与・時給
2020年10月時点のリクナビ派遣算出データによると、大阪市の派遣社員の平均時給は1,628円、堺市の平均時給は1,504円です。職種別では、事務職の平均時給が1,478円で、薬剤師などの専門職が2,000円程になります。
※参考:関西の求人情報 派遣のお仕事探しならリクナビ派遣(2020年10月時点)
大阪府の雇用・就業促進の取り組み
大阪府の有効求人倍率は令和2年7月時点で1.03倍です。職種別の有効求人倍率が最も高い職業は、保安関連で6.46倍となっています。一方、最も倍率が低い職種は事務職で、有効求人倍率は0.37倍です。
大阪府の雇用・就業促進の取り組み
大阪府では、幅広い世代や女性の雇用促進に向けて、雇用を安定させるための法律制定やひとり親家庭の支援に力を入れています。中小企業の人材確保支援を目的とする「OSAKAしごとフィールド中小企業人材支援センター」などの支援機関も設立しました。大阪府は、障がい者雇用日本一を目指しており、障がい者向けの職業訓練や職場定着支援なども実施しています。
介護福祉士とは
介護福祉士は国家資格であり、介護に関する専門的な技術・知識を取得していることが認められています。介護サービスなどの利用者に対する介護と、スタッフへの教育・指導などに携わります。仕事をしていない介護福祉士に対する届出制が義務付けられ、人材確保対策の強化が行われています。
介護福祉士の仕事内容
介護福祉士の仕事内容をご紹介します。
身体介助
介護福祉士の代表的な仕事は、介護サービス利用者への身体介助を行うことです。入浴・食事・排泄などの生活の基本的な動作の他、ベッドから起き上がる時・車いすに移動する時の介添えなど、利用者の体に直接触れて行われる援助を指します。
生活援助
生活援助とは、買い物・食事の準備・掃除など利用者が生活するために必要なサポートを行うことです。生活サポートとも呼ばれており、利用者の自宅での訪問介護時に行われることが多いです。
社会活動支援
社会活動支援とは、利用者が社会から孤立するのを防ぐ目的で行うさまざまな支援です。利用者の話し相手になる、レクリエーションを一緒に行う、近隣の住人との良好な関係を築くためのお手伝いなどがあります。
介護の相談・アドバイス
利用者の家族からの相談を受けたり、心のケアをしたりするのも介護福祉士の役割のひとつです。介護用品の利用方法・介助食の作り方・動作介助の方法など、自宅で行われる介護をはじめとして、介護に関するさまざまな悩みに対してアドバイスを行います。
チームマネジメント
介護スタッフ全員と利用者の情報を共有し、スタッフ同士でサポートをし合うのが、チームマネジメントです。利用者の介護にはさまざまな人が関わってくるため、周りとの連携が非常に重要です。
介護福祉士になるには
介護福祉士になるための3つの方法を解説します。未経験からの資格取得、働きながらの資格取得など、自分の状況に応じて資格取得の方法が選べます。
実務経験を積む
介護の実務経験を積んでから、国家試験を受験して介護福祉士資格を取得する方法です。実務経験を3年以上積み、さらに実務者研修を修了すると受験資格が得られます。筆記試験のみで、実技試験は免除となります。
福祉系高校を卒業する
福祉系高校を卒業してから、国家試験を受験して介護福祉士資格を取得する方法です。福祉系高校を卒業すると受験資格が得られ、実技試験が免除されます。特例高等学校は、卒業後に9ヶ月以上の実務経験を積むことで受験資格が得られます。特例高等学校卒業者は、実技試験の受験が必要で、免除されたい場合は、介護技術講習を受講する必要があります。
養成施設を卒業する
養成施設として認定された専門学校を卒業し、国家試験を受験する方法です。一般の高校・大学などの卒業生は2年、福祉・保育系学校の卒業者は1年間通う必要があります。2022年3月31日までに養成施設を卒業した人は、卒業後5年間介護に携わることで資格を取得できます。2022年4月1日以降の卒業生は、実技試験は免除されますが、筆記試験受験が必要となります。
介護福祉士に必要なスキル
介護福祉士は、専門的な知識や介助以外のスキルも必要です。ここでは、介護福祉士に求められるスキルを5つ解説します。
コミュニケーション能力
介護福祉士は利用者の状況を把握するために、こまめな声がけを行います。また、会話を通じて利用者や家族との信頼関係を積み重ねていくため、コミュニケーション能力は必須です。ただ一方的に話すのではなく、利用者や家族の話しを聞き出す能力が求められます。
状況を判断する能力
利用者の顔色や体の状態をすばやく判断することで、危険を未然に察知して事故や重症を防ぐスキルも介護福祉士には必要です。事故や問題などが起きそうな時は、状況を判断した上で、すぐに適切な行動が取れる能力が求められます。
配慮ができる思いやりの心
介護は利用者や家族などの気持ちを思いやり、配慮できる心が求められます。利用者の中には、介護を受けることに対して、恥じらいや負い目を感じている人もいます。利用者の安心を得られるように、表情豊かに笑顔で接することが大切です。
おおらかさと忍耐力
認知症の利用者や上手く会話ができない利用者など、さまざまな利用者と接する機会があります。うまくコミュニケーションが取れないこともあるでしょう。出来ないことに目を向けすぎるのではなく、おおらかな明るさと根気よく仕事に向き合える忍耐力が、介護福祉士には求められます。
体力
身体介助をはじめ、利用者の体を支えなければいけない作業が多いため、介護福祉士には体力が求められます。万が一、転倒などの事故があった場合にも、とっさに利用者を支える必要があります。福祉施設での当直勤務など、昼夜逆転の勤務もあるなかでも体力は必要です。
介護福祉士の平均給与
平成30年度の介護福祉士の平均給与(月収)は、常勤31万円、非常勤23万円でした。月収を12倍し算出した平均給与(年収)は、常勤約376万円、非常勤約280万円です。
介護福祉士の求人倍率
令和2年1~3月の介護福祉士の求人倍率は、4.25倍です。
※参考:福祉人材の求人求職動向 - 福祉のお仕事
介護福祉士の人材確保の取り組み
高齢化社会の日本にとって、介護福祉士はとても需要の高い人材です。介護福祉士の人材確保を目的とした、厚生労働省の取り組みを解説します。
介護職員の処遇改善
介護職員の処遇を他産業と遜色ない水準へ引き上げるために、今後は経験や技能のある介護職員を中心とした、処遇改善が見込まれています。ほかの職種や産業と比べると、介護や福祉の仕事は賃金面での処遇水準が高くありませんでした。厚生労働省では平成21年より介護職員の賃金改善の取り組みを行い、平成29年4月までに平均して月額5.7万円増加する成果を出しました。
多様な人材の確保・育成
離職した職員・アクティブシニアなど潜在的な介護職員人材の発掘に向けて、さまざまな取り組みが行われています。若手の介護職員発掘としては、小中学生等の夏休み等を活用した職場体験や介護福祉士修学資金貸付制度が実施されています。介護事業所でのインターンシップ導入の促進・教員を対象にした介護の入門的研修なども行われています。
介護現場の革新
生産性を上げて人材不足を解消するための、介護現場の革新に向けた取り組みも行われています。ロボット・センサー・ICTなどを活用し、介護職員の身体・精神的な負担の軽減や、人材不足を想定したマネジメントモデルの構築などです。
介護のしごと魅力発信
新しい介護職員人材の発掘のため、介護の仕事の魅力を発信しています。子育て後の女性・退職後のアクティブシニアなどをターゲットに、新たな魅力を加えたイメージが発信されています。介護事業所の認証評価制度普及など、介護業界全体での意識改革も図られています。
外国人材の受入れ
外国人材も多く受け入れ、住まいの提供・銀行口座開設・保証人など、受け入れた外国人の生活支援が行われています。特定技能外国人枠の新設など、新しい在留管理体制の構築・介護技術を学ぶための技能実習生の受け入れなどの取り組みも企画されています。