派遣とは
派遣とは、人材派遣会社と雇用契約を結び、人材派遣会社から紹介を受けた派遣先の企業で働く契約形態です。実際に働く派遣先の会社との雇用契約はなく、給与の支払いや福利厚生は派遣会社から支払われます。また、スキルアップを目的としたトレーニングや各種研修なども派遣会社の支援を受けることができます。
派遣での就業は、自身のライフスタイルにあわせて勤務地や勤務時間、就業期間などを選択して働ける点や、これまでのキャリアやスキルを活かした仕事に就ける点がメリットです。
派遣の種類
派遣には、大きく分けて一般派遣と紹介予定派遣の2種類があります。ここでは、一般派遣と紹介予定派遣の違いについて解説します。
一般派遣
一般派遣は、人材派遣における一般的な形態です。一般派遣として働く場合は、まず人材派遣会社で登録を行い、自身の希望にあった仕事を紹介してもらいます。派遣先となる会社が決定した後、派遣契約の期間に限られ、派遣会社と雇用関係が成立し、派遣先企業の指示のもと業務を遂行します。派遣社員には契約期間の定めがあり、同一企業の同一組織で就業することができるのは、最長で原則3年間となっています。
紹介予定派遣
紹介予定派遣とは、派遣先企業と一定期間（最長6ヶ月）の派遣契約を満了した後、正社員もしくは契約社員などとして、派遣先企業に勤務することを前提とした契約形態です。ただし、正社員や契約社員として勤務するには、派遣社員と派遣先企業との双方の合意が必要です。紹介予定派遣の場合、その雇用関係は派遣先企業と契約を結ぶ前後で変化します。派遣期間中は派遣会社と雇用契約を結んでいますが、直接雇用に切り替わった後は派遣先企業と雇用契約を結ぶことになります。
紹介予定派遣のメリットは、派遣社員として派遣先企業で実際に仕事をすることで、その会社で直接雇用された際の働き方を具体的にイメージすることができます。
岡山県の特徴
中国地方南東部に位置する岡山県は、瀬戸内海と山陰地方に接しており、温暖な気候と自然災害の少なさが特徴です。住みやすい県として人気を集めており、若年層の人口割合が多く、人口10万人あたりの大学・短大数が全国で3位など、高等教育機関の多さでも知られています。
岡山県の人口
岡山県の令和2年3月1日現在の推計人口は、1,878,884人となっています。そのうちの約63％にあたる120万人ほどが岡山市と倉敷市に居住しており、人口の集中がみられます。
岡山県で人気のエリア
ここでは、岡山県で観光客に人気のエリア、仕事をするうえで人気のエリアをそれぞれご紹介します。
観光で人気のエリア
岡山県内には、人気の観光スポットが多数存在します。なかでも有名なのは倉敷市ですが、ここでは、倉敷市と岡山市の観光スポットをご紹介します。
岡山市エリア
岡山市には、岡山城や後楽園といった著名な観光スポットが点在しています。岡山城は、天守閣の外観の黒さでも知られており、「烏場」という名でも親しまれてきました。また後楽園は、日本三名園のひとつに数えられる回遊式庭園で、国指定特別名勝です。
岡山市南部には、岡山市唯一の有人離島・犬島があります。犬島は現代アートの島としても有名で、芸術と自然を堪能できるスポットとして人気です。
倉敷市エリア
倉敷市エリアには、柳並木やなまこ壁、蔵屋敷などが立ち並ぶ街並みで人気の倉敷美観地区や大原美術館、倉敷アイビースクエアなどがあります。岡山の歴史や文化を感じられるとして大人気のエリアです。さらに、倉敷ブランドがさまざまなショップを出店している倉敷デニムストリート、美しい工場夜景が楽しめる水島コンビナートなどもあり、観光客が絶えません。
仕事で人気のエリア
岡山県内において求人が多い地域が、岡山市と倉敷市です。特に倉敷市では製造業の求人が多くみられます。ここでは、仕事における人気エリアの特徴についてご紹介します。
岡山市エリア
岡山駅前から県庁周辺は、求人も多く、通勤にも便利なため人気のエリアです。このエリアは、大手企業のグループ会社が事務職をはじめとするさまざまな業種の求人を募集している点が特徴です。
倉敷市エリア
水島コンビナートのある倉敷市エリアは、工業地帯でもあり、石油精製や自動車製造といった高度な技術を要する製造業が多くあります。製造業の求人はもちろん、軽作業の求人なども多く、岡山駅からJR山陽本線で16分程度という交通アクセスのよさも人気です。
岡山県で人気の職種
岡山県には、水島コンビナートという工業地帯があり、製造業の求人が多数あることが特徴です。機械オペレーションなどの製作関連の職種も数多く、さまざまな職種の求人を選ぶことができます。その一方で、大手企業や全国展開している飲食店の本社などがあり、大手企業での一般職、OA事務をメインとする事務職なども人気です。
職種ごとに特化した派遣会社も多数存在
岡山県内には、岡山市や倉敷市などを中心に大手派遣会社が拠点を構えており、岡山駅東口側から県庁の周辺には、多数の派遣会社が集まっています。さまざまな職種で求人を取り扱っていますが、派遣会社のなかには、オフィス事務系など、特定の分野に特化したサービスを展開している派遣会社も存在するため、派遣会社を選ぶ際は、自身が希望する職種の求人数に注目してみましょう。
岡山県の派遣の平均給与・時給
求人数の多さで知られる岡山市の平均時給は1,149円で、岡山市以外の平均時給は1,132円となっています。令和2年10月3日以降、岡山県の最低賃金の時間額は843円ですが、職種によって平均時給にも差が生じています。ここでは、職種ごとの平均時給もご紹介します。
IT・エンジニア・技術・建築系
平均時給：1,241円（岡山市）
クリエイティブ系
平均時給：1,190円（岡山市）
営業・販売・サービス系
平均時給：1,203円（岡山市）、1,186円（その他岡山県）
医療・介護・福祉・教育系
平均時給：1,090円（岡山市）、1,100円（その他岡山県）
オフィスワーク・事務系
平均時給：1,145円（岡山市）、1,141円（その他岡山県）
その他（製造・物流・軽作業等）
平均時給：1,079円（岡山市）、1,118円（その他岡山県）
※参考：中国・四国の求人情報 派遣のお仕事探しならリクナビ派遣（2021年5月時点）
岡山県の有効求人倍率
2021年2月における岡山県の有効求人倍率は1.42倍で、前年同月より0.01倍上昇しています。国内の景気判断を行う際の代表的な指標には、有効求人倍率・完全失業率などがあります。有効求人倍率とは、ハローワーク（公共職業安定所）に申込のあった求人数を有効求職者数で割った数値のことで、都道府県別の数値が毎月算出・発表されています。有効求人倍数が1より大きくなるほどに求人数が多く、働き手が不足している状態です。
岡山県の雇用・就業促進の取り組み
岡山県では、障がい者雇用の拡大に向けた普及・啓発を目的とした「障害者ワークフェア・インおかやま」の開催や、東京23区からのIJUターン就職支援事業などさまざまな取り組みを行っています。
東京23区からのIJUターン就職支援事業は、東京23区から岡山県へ移住し、特設サイト「晴れの国で働こう！岡山県しごと情報サイト」に掲載された求人に応募して就職する方を対象に移住支援金を支給するものです。支給金額は、2人以上の世帯の場合が100万円、単身世帯の場合が60万円となっています。そのほかにも、新型コロナウイルス感染症対策でテレワークを導入する県内の会社を対象に、企業活動継続支援補助金制度などが設けられています。
英語力を活かす仕事とは
グローバル化や海外進出する企業の増加にともない、英語力を活かした仕事が増えています。英語力のレベルによって就労可能な職種も変わりますが、就労を希望する際は、仕事の内容と必要な英語力を確認することが重要です。
英語力を活かすことができる主な職種
英語を活かせる仕事にはさまざまな種類があります。英語力を活かして働ける、主な職種を解説します。
翻訳
翻訳は、専門用語やスラングも理解できる高度な英語力が必要な専門的な職種です。小説などを翻訳する文芸（出版）翻訳、ビジネス文書や契約書などを翻訳する実務（産業）翻訳の2種類があります。
純粋な英語力だけでなく、小説やビジネス文書の内容を理解できるように、専門的な知識や文化的な背景まで知る必要がある場合もあります。
通訳
通訳は、国際会議の場で通訳を行う会議通訳や、ビジネス取引などの場で通訳を行うビジネス通訳、海外のスポーツ選手や芸能人の通訳を行うスポーツ・芸能通訳と、さまざまな場面で活躍する職種です。
発言者の話しを同時進行で訳す同時通訳と、発言者の発言をある程度の文節で区切ったあと、通訳者がまとめて訳す逐次通訳があり、いずれも高度な英語力が求められます。
貿易事務
海外との商取引にかかわり、輸出入取引にともなう事務の仕事が貿易事務です。主な業務内容は、英語でのメール対応や貿易書類などの文書作成、船積手続や輸送手続などの業務です。業界の専門知識が必要になるため、高いレベルの英語力が求められます。
英文経理・事務
英文経理・事務は、会社の決算や会計処理、税務処理、会計業務を英語で行います。特に近年は、グローバル展開している会社でのニーズが高くなっています。英文経理・事務は、日本の会計基準で行う場合と、外資系企業などは海外の会計基準で行う場合があります。会計に関する専門的な英語力も必要です。
セクレタリー（秘書）
上司のスケジュール調整や出張、来客対応や書類作成などをはじめ、上司が業務に専念できるよう多岐にわたる業務を行う職種です。外資系企業の秘書の場合、日本語を母国語としない上司や取引先とのやり取り、本社との会議の通訳などが業務となる場合があり、高い英語力が求められます。
ITエンジニア
IT関連の職種では英語力を求められることが多く、ITエンジニアでも最新技術を取り入れるために、英語力が求められます。
特にプロジェクトメンバーに母国語が英語の人がいる、派遣先の公用語が英語などの場合は、英語でコミュニケーションを取れることが求められます。
英語力を活かす仕事に就くには
英語力を活かす仕事に就くには、それぞれの職種で求められる英語力やスキルが異なります。ここでは、英語力を活かす仕事に就く具体的な方法を解説します。
希望の仕事で必要な英語力を習得する
英語力を活かす仕事でも、希望する職種によって求められる英語力は異なります。そのため、必要なレベルの英語力を確認し、習得することが重要です。英語力を身につけ、自身の能力を確認するには、継続的に学び続けることや、資格や試験を受け、点数やスコアで英語レベルを客観視することがおすすめです。
実践的な英語力を習得する
英語力を習得しても、ビジネスシーンで活用できなければ、業務に英語を活かせません。同僚やクライアントとスムーズにコミュニケーションを取れるように、ビジネスで実践的に使える英語力を習得しましょう。また、英語力を活かす仕事では、職種ごとに専門用語など専門的な英語力も必要です。
英語力を活かす仕事に必要なスキル
英語力を活かす仕事に就くには、英語力はもちろんのこと、ほかにも仕事に必要なスキルが求められます。英語力を活かす仕事に必要なふたつのスキルを解説します。
英語での読み書きのスキル
仕事で活かすために、基本的な英語の読み書きスキルは必須です。また、就きたい職種によっては専門的な知識、そして専門的な知識を理解できるだけの英語力が必要です。
仕事の応募要件には、TOEICレベルが記載されている場合も多くあります。希望する職種で求められている英語力の目安になるため、確認しておきましょう。
希望の職種での実務経験
英語力に加えて、希望職種での実務経験があると、即戦力として期待されるでしょう。企業は、英語力を求めているのではなく、英語で業務を遂行する力を求めています。そのため、すでにある程度の英語力がある場合には、まず実務経験を積める仕事を選ぶとよいでしょう。
英語力を活かす仕事に有利な資格
英語力を活かす仕事に就くには、英語力の目安となる英語の資格取得もおすすめです。英語力を活かす仕事に有利な4つの資格を解説します。
TOEIC
TOEICとは、日常生活やビジネスシーンに必要な英語力を測定するための世界共通のテストです。4種類あるTOEICのなかでも、英語力を活かす仕事を含めて、ビジネスでの評価基準として知られているのは、聞く・読む力を測る「Listening & Reading Test 」です。多くの会社が英語レベルをはかる基準としてTOEICを採用しています。
受験してスコアを取得しておくと、自身の英語力の目安を伝えることができるため、希望職種に応募する前に受験しておくことがおすすめです。
英検
英検は正式名称「実用英語技能検定」といい、日本では規模が最大級の英語に関する検定資格です。5級から1級まで、聞く・読む・書く・話すの4技能を測定します。英語レベルにあわせた級が設定されていますので、自分のレベルにあわせて、ステップアップしながら受験できるのが特徴です。
英語力を活かす仕事に就く場合には、英検2級以上を取得するのが望ましいでしょう。なお、英検準1級は、TOEIC800点以上のスコアに相当します。
日商ビジネス英語検定
日商（日本商工会議所）が運営する民間の英語検定試験で、企画書や報告書、電子メールの作成など、ビジネス英語のライティングスキルを重視しているのが特徴です。商社や貿易事務など、書面上で海外とのやり取りをする仕事に就きたい人に向いています。
3級から1級があり、1級を取得すると実務経験とコミュニケーション能力、英語のビジネススキルがあることを証明できます。
TOEFL
TOEFL（トーフル）は、日本を含め、非英語圏出身者を対象とした、外国語としての英語力をはかるテストです。特に大学や大学院など、アカデミックな分野での英語力を重視したテストであるため、留学や海外の大学へ進学する際の評価に使われています。
海外経験、留学経験を持っている場合は、TOEFLスコアを取得しておくと、英語を活かせる仕事に就く際にも強みになるでしょう。
英語力を活かした派遣の仕事の平均時給
英語力が必要な英文事務や経理の仕事は、一般的な事務、経理と比較して時給が高くなっています。英文事務の平均時給は1,763円で、一般的なOA事務の平均時給と比較すると、200円ほど高くなっています。なお、専門的で高度な英語力を求められる翻訳・通訳の平均時給は1,918円です。
※参考：関東の求人情報 派遣のお仕事探しならリクナビ派遣（2020年11月）